「デルタ」より強い「オミクロン」…日常回復は中断されるか=韓国(画像提供:wowkorea)
「デルタ」より強い「オミクロン」…日常回復は中断されるか=韓国(画像提供:wowkorea)
「デルタ」に続く新しいコロナ変異「オミクロン」がアフリカと欧州を中心に全世界に広がる兆しを見せている中、韓国政府が29日に発表する「コロナ特別防疫点検会議」の結果に関心が集まっている。

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 政府によると、同日ムン・ジェイン大統領がコロナ特別防疫点検会議を主宰し、対策に直接取り組む。ムン大統領が特別防疫点検会議を主宰するのは、今年7月12日以降約4か月ぶりのことだ。

 ムン大統領はこの日の会議で、約1か月間実施された「段階的日常回復」防疫体系を点検し、今後施行する防疫対策を論議・決定する。 政府は会議を終えた後、関係省庁による合同ブリーフィングを通じ、防疫対策を発表する予定だ。

 政府はまず、段階的な日常回復に向けての防疫体系を進める方針だ。私的な集まりの人数や店の営業時間などを制限する内容が盛り込まれる「非常計画」は発動しない可能性が高い。

 ただ、防疫パス適用施設を拡大したり、防疫パスの有効期間を設定してワクチン接種率を高め、在宅治療を拡大する案などが議論されるとみられる。

 しかし、専門家らは政府が果敢な対策を打ち出すべきだと口をそろえている。週末、新たな「オミクロン」という変異ウイルスが登場したのに続き、新規感染者も4000人を超えているからだ。

 オミクロンは今月9日(以下現地時間)、南アフリカ共和国保健当局が自国民の感染者を初めて公式に確認した。その後、今月28日までに出現地のボツワナ(19件)と南アフリカの主要都市が属するハウテン州(77件)だけでも100件近く確認された。

 さらに、欧州でも隣国を訪問した自国民が、オミクロンに感染する事例が確認され、アフリカや欧州を超え、アジアでの拡散の可能性も懸念されている。

 オミクロンの感染力は、デルタ変異を超えると予想されている。コロナウイルスが人体細胞にくっついて中に浸透する突起である「スパイクタンパク質」で、オミクロンは32個の遺伝子突然変異が発生したことが明らかになった。これはデルタ変異の約2倍の突然変異数だ。このため、既存の変異を狙って開発されたワクチンの効果が弱まったり無力化する可能性も出てきている。

 こうした状況を受け、専門家らは「今の状況では非常計画を発動しても効果を期待しにくい」とし「追加接種にも限界があり、国民の移動量自体を大きく減らさなければならない」と強調した。
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