北朝鮮、国連で「国連司令部の解体」要求…終戦宣言とあいまって注目(画像提供:wowkorea)
北朝鮮、国連で「国連司令部の解体」要求…終戦宣言とあいまって注目(画像提供:wowkorea)
北朝鮮が国連の舞台で、再び在韓国連軍司令部の解体を要求した。国連司令部の問題は、ムン・ジェイン(文在寅)政府が力を入れている、終戦宣言との関連で注目される。

 北朝鮮のキム・ソン(金星)国連大使は先月27日、第76回国連総会第4委員会の一般討論演説で、在韓国連軍司令部の解体を要求した。金大使の演説内容が、国連のホームページで3日(現地時間)に公開され、明らかになった。

 金大使は演説の中で、「韓国にある国連司令部は米国によって不法に作られたものだ。行政と予算すべての面で国連と無関係だという事実がよく知られている」とし、「邪悪な政治・軍事目的を達成するために、平和維持という口実で国連の名前を悪用する行為を見逃してはならない」と主張した。

 国連司令部については「米国が主導する米韓連合軍司令部と違いはなく、国連の名前を乱用するもの」とし、「実際の国連は、国連司令部に対する指揮権もない」と批判した。また「国連司令部を維持しなければならないという米国の固執は、韓国に対する占領を正当化・永久化し、アジア・太平洋地域で米国の政治・軍事的目的を達成することにある」とし、国連司令部解体を繰り返し求めた。

 国連司令部は1950年に朝鮮戦争が勃発した後、国連安全保障理事会の決議によって設置された多国籍軍司令部だ。北朝鮮は以前にも、在韓米軍司令官が国連軍の司令官を兼ねるという理由で、国連司令部の解体を主張してきた。特に今回の金大使の発言は、文大統領が終戦宣言を提案してから、米韓両国が具体的な文案を調整するなど、終戦宣言をめぐる論議が進行中に出たという点で注目される。米国内では終戦宣言を前後して、北朝鮮が国連軍司令部の解体、ひいては在韓米軍撤収を公に持ち出す可能性があるとして、警戒する声が上がっていた。

 民主主義守護財団のデイビッド・マクスウェル先任研究員は、「米国の声(VOA)放送を通じ、北朝鮮が最近、終戦宣言論議が行われている状況で、国連軍司令部をはじめとして、朝鮮半島から在韓米軍を追い出すことを主張している。こうした主張は、彼らの大きな戦略の一部だ」とし、「彼らは、利益が得られると判断する時にだけ、終戦宣言を望む」と指摘した。
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