「科学的根拠なしに大衆音楽公演を差別」…「公平な物差し」訴える=韓国(画像提供:wowkorea)
「科学的根拠なしに大衆音楽公演を差別」…「公平な物差し」訴える=韓国(画像提供:wowkorea)
「大衆音楽公演に対し、科学的根拠のない歪んだ視線が残念だ。前向きに考えるべきだ」(チョン・ギソク翰林大教授)。

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 パンデミック到来以後、厳格な規制のため公演の開催に制約を受けてきた歌謡などの大衆音楽界が、「公平な物差し」を訴えた 。

 ミュージカル、クラシック、演劇、国楽など他のジャンルの公演が、「間をあけて座る」ことで公演を開催しているが、「大衆音楽」だけは今も公演が再開できずにいるからだ。

 韓国大衆音楽公演産業協会(以下、音工協)は最近、ソウル・ノドゥル島にある「多目的ホール森」で、「ウィズコロナ」に備える「ウィズコロナ時代の防疫対策と未来戦略」をテーマに、オン・オフラインセミナーを開催し、専門家の発表と意見を聞きながら大衆音楽公演業界の意見を交わした。

 音工協のイ・ジョンヒョン会長は、「大衆音楽公演業界はもちろん、多くの業種がコロナ禍で厳しい時期を送っている。本日、すべてのことが解決されるわけではないが、今回のセミナーが共生と賢明な方向性を模索する礎になることを願う」と述べた。

 最初の提案者として出た、元疾病管理本部長で現翰林大学呼吸器内科のチョン・ギソク教授は、「科学的な根拠がなく大衆音楽公演を差別している」とし、「防疫規則さえよく守れば、公演開催には全く問題がないと思う」と明らかにした。チョン教授はまた、現政権の施策について曖昧な「距離置き基準」を再考するとともに、科学的証拠に基づいた防疫対策の必要性を力説し、「公演会場のみ特別防疫指針を施行する根拠資料が不足している。前向きに大衆音楽の公演を見る必要がある」と意見を述べた。

 さまざまな海外公演の事例についての提案も行われた。ライブネイションコリアのキム・ヒョンイル代表は「ローラ・ファルージャ」、「オースティン・シティ・リミッツ」、「ザ・マインズオブ99」など、今年になってアメリカやヨーロッパで行われた大規模フェスティバルを例にあげ、公演による新型コロナ拡散への懸念を問題視した。

 また、キム代表は、ワクチン接種完了および完了証明書持参、指定の期限内に実施したPCR陰性結果書持参など、米国コンサートのヘルスチェックガイドラインを提示し、国内防疫当局に、ウィズコロナ時代に備えた正確な基準提示を要求した。

 キム代表はまた、韓国の観客700人余りを対象に実施したライブ公演再開についての反応調査も公開した。これによると、65%の観客が「3か月以内のライブ公演に参加する意向がある」、97%の観客は「公演参加時は防疫措置に全て従う」という高い数値を出し、ファンはライブ公演を渇望しており、防疫による不便を甘受する準備ができていることが分かった。

 同日のセミナーは、専門家たちの発表以外にも多様な意見が出され、大衆音楽公演の未来について、熱い討論が繰り広げられた。またセミナーに参加したメディアも具体的な質疑や、専門家及び業界関係者の現実を聞いた。

 音工協のイ会長はセミナーを終え、「大衆音楽公演を歪曲した視線で見ないでほしい。大衆音楽公演と他の多重利用施設に対する公平な基準が必要だ」とし、「段階的な日常回復と共に、大衆音楽公演の開催に関する明確な規定を明らかにしてほしい」と訴えた。
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