韓国７～９月期の成長率　０．３%に鈍化＝年４%成長は困難か

【ソウル聯合ニュース】韓国銀行（中央銀行）が２６日発表した韓国の７～９月期の実質国内総生産（ＧＤＰ、速報値）は前期比０．３%増加した。新型コロナウイルスの流行「第４波」や供給の制約（ボトルネック）などが響いて民間消費と投資がマイナスとなり、伸び率は０．３%にとどまった。続く１０～１２月期に回復が鮮明化しなければ、２０２１年の４．０%成長達成は厳しくなる。　四半期ベースの成長率は、新型コロナの感染拡大が始まった２０年１～３月期（１．３%減）と続く４～６月期（３．２%減）は２期連続でマイナスだったが、７～９月期（２．２%増）はプラスに転じ、１０～１２月期（１．１%増）、２１年１～３月期（１．７%増）、４～６月期（０．８%増）、７～９月期（０．３%増）まで５期連続で増加している。だが、７～９月期は前２期に比べると伸び率が大きく縮小した。　韓国銀行は８月の時点で今年の成長率予測を４．０%で据え置き、９月に４～６月期ＧＤＰ（暫定値）を発表した際は、７～９月期と１０～１２月期にそれぞれ０．６%伸びれば年間の４．０%成長が可能との見解を示した。ところがこの日発表した７～９月期の伸び率はその半分にとどまった。　７～９月期を部門別にみると、消費と投資が振るわなかった。民間消費はサービス（飲食宿泊、娯楽文化など）を中心に０．３%減少した。　設備投資は輸送用機械（自動車など）が萎縮した影響で２．３%減少した。建設投資も土木工事が減ったために３．０%のマイナスだった。　政府消費（政府支出）は１．１%増加した。　輸出は石炭・石油製品や機械・装備などを中心に１．５%増加、輸入は輸送用機械などが減り０．６%減少した。　経済活動別の成長率は、農林漁業が８．８%、製造業が０．２%、電気ガス水道業が０．８%、サービス業が０．４%、それぞれ増加した。建設業はマイナス１．７%だった。　実質国内総所得（ＧＤＩ）は前期比０．３%増加した。交易条件が前期とほぼ変わらなかった。