北朝鮮は10月に短距離ミサイルの試験発射をする可能性があるという見方が出ている(画像提供:wowkorea)
北朝鮮は10月に短距離ミサイルの試験発射をする可能性があるという見方が出ている(画像提供:wowkorea)
膠着していた南北関係と朝鮮半島情勢の時計の針が再び動き出そうとしているが、依然として薄氷を踏むような状況が続いている。一部では「北朝鮮が来月10日(10月10日)の朝鮮労働党の創党記念日に短距離ミサイルの試験発射などを通して、南北対話の再開と南北関係の回復の前提条件として掲げた “韓国側のダブルスタンダード撤回”に対するテストに乗り出す可能性がある」という見方が出ている。

北朝鮮はきょう(27日)の午前、キム・ヨジョン(金与正)朝鮮労働党第1副部長による南北首脳会談の言及にもかかわらず、南北連絡チャンネルに応じることはなかった。韓国統一部(省)は「きょうの午前9時、南北共同連絡事務所を通じた我々側の開始通話の試みに、北朝鮮側は応じなかった」と伝えた。

キム副部長は去る25日の談話で、終戦宣言と南北共同連絡事務所の再設置、そして南北首脳会談まで言及し、南北首脳会談の前提条件として「韓国側のダブルスタンダード(二重基準)の撤回」を提示している。

韓国セジョン(世宗)研究所のチョン・ソンジャン北朝鮮研究センター長は「キム副部長が韓国側のダブルスタンダードを批判し続けてきたことを踏まえると、創党記念日を前後して短距離ミサイルを試験発射し、韓国政府がどのような反応をみせるかをテストする可能性がある」とし「韓国側が短距離ミサイルの分野において優れているため、“挑発”とはとらえずに静かに見守ることが望ましい」と語った。つづけて「北朝鮮は融和政策に転じた後それがメリットにならないと判断すれば、強硬政策や無視政策に転換してきた」とし「北朝鮮が、融和政策の維持がメリットになると判断できるよう、朝鮮半島の非核化と平和体制の構築、対北制裁緩和など現実性のあるロードマップを立て、米国・中国・北朝鮮と緊密に協議する必要がある」と強調した。

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