会談前に記念撮影する王氏(左)と鄭氏=15日、ソウル(聯合ニュース)
会談前に記念撮影する王氏(左)と鄭氏=15日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官と中国の王毅国務委員兼外相が15日にソウルで会談し、北朝鮮核問題の解決が急を要するとの認識で一致し、朝鮮半島平和プロセスの早期再開のために緊密に協力することを確認した。 外交部によると、両氏は朝鮮半島情勢の安定的な管理が重要との認識で一致し、北朝鮮との対話を早期に再開するための協力策について協議した。 特に北朝鮮住民が求めるものを見極めながら人道的な支援を含め、北朝鮮への関与を模索するために積極的に協力を続けることを確認した。 韓国と米国は北朝鮮を対話の場に戻すための呼び水として人道的支援策を推進しており、中国もこれに賛同したものとみられる。 また外交部当局者によると、北朝鮮がこの日行った短距離弾道ミサイルの発射について両氏は、南北関係と対話再開の環境づくりには役立たないという認識で一致した。 特に王氏は、一方の軍事的措置が朝鮮半島を取り巻く状況で悪循環につながらないように関連国が自制する必要性に言及したという。北朝鮮だけでなく、韓国や米国も緊張を高める可能性のある軍事行動を取ってはならないとの指摘と受け止められる。 鄭氏はゲームや映画、音楽などの文化コンテンツ分野の円滑な交流のための協力を求めた。中国の限韓令(韓流制限令)の解除を要請するもので、王氏は韓国側の関心事については承知しているとし、意思疎通を続けていく意向を示した。 米中関係に関して具体的なやりとりはなかったという。外交部当局者は、昼食会の終わりに中国側の立場を短く説明する場面があったが、台湾問題など個別の事案については話し合われなかったと説明した。 韓国が中国よりも米国に接近したと考えるかという記者団の問いに対し、王氏は「中国と韓国は離そうとしても離すことができない隣国」と応じた。 韓中外相会談は今年4月に鄭氏が中国福建省を訪問した際に開かれて以来。王氏の来韓は昨年11月以来、約10カ月ぶりとなった。 王氏は会談後に文在寅(ムン・ジェイン)大統領を表敬訪問した。 文大統領は王氏に北京冬季五輪の開催成功のために協力する意向を示し、「北京五輪が(2018年の)平昌五輪に続き北との関係を改善する転機になり、北東アジアと世界の平和に寄与することを願う」と話した。 王氏は「北京五輪が南北関係改善のきっかけになるよう努力する」と応じた。ただ北京五輪に合わせた文大統領の訪中については触れられなかった。
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