同時多発融資規制が圧迫、庶民の生活苦を察するべき=韓国報道(画像提供:wowkorea)
同時多発融資規制が圧迫、庶民の生活苦を察するべき=韓国報道(画像提供:wowkorea)
金融当局の融資規制が全方位に拡大されている。金融当局の圧力に応じてNH農協銀行が19日、住宅担保ローンとチョンセ(住宅保証金)融資を中止したことを皮切りに、銀行やノンバンク金融機関が融資を停止したり縮小することを決めたという知らせが続いている。一般の銀行を越えてインターネット銀行と外資系銀行はもちろん、貯蓄銀行など第2金融圏も同じ圧力を受けている。担保ローンだけでなく、マイナス通帳を含む信用融資も規制され始めた。金融当局が「年収以内」などの融資規制指針を示したためだ。

金融当局の全方位的規制により、融資が必要な人々はパニック状態に陥った。ローン窓口が閉まる前に急いでローンを受けようとする顧客の問い合わせの電話が金融会社に殺到している。秋の引っ越しシーズンを控え、住宅売買代金や住宅保証金がまだ準備できていない融資希望者たちの見通しは暗い。新型コロナ禍で売上が急減したが、それでも持ちこたえなければならないと借金を増やそうとした自営業者たちは息が詰まる思いだ。銀行から融資を断られ貯蓄銀行や信用金庫の門戸を叩いてみても、時すでに遅しな場合が多い。カードローンと保険会社の約款融資も敷居を高くしようとしている。

融資規制が開始された直後の1週間、KB国民・新韓・ハナ・ウリ・NH農協の5大銀行の信用貸付の増加額は2兆8820億ウォン(約2700億円)で、前週の4679億ウォン(約440億円)に比べ6倍を超えている。主に情報入手が速く信用度が相対的に高い人々が、まず融資を受けたと見られる。善良な融資需要者や零細自営業者は、このようなローンの最終電車に乗る競争にも押されてしまう。これは完全な無秩序状態だ。ローン総量の数値だけを管理すればよいという金融当局の机上だけの行政がもたらした珍光景だ。

金融は経済という身体の生命を維持する血液と同じである。非常に慎重に扱わなければ経済の健康に害を与える。中央銀行が金利を調整してでもなるべく0.25%ずつの小幅な数値の変化にとどめさせるのもそのためだ。ところが、今回の金融当局の融資規制は資金繰りに困った融資希望者の痛みと融資市場の副作用を無視したまま進められている。それだけ庶民経済に悪影響を与える恐れが大きい。融資希望者をより配慮しつつ、市場に与えるショックを減らす規制方法について熟慮してもらいたい。
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