国際格付け機関、「IT企業の保険業進出で、中小規模の保険会社は収益性が低下」=韓国(画像提供:wowkorea)
国際格付け機関、「IT企業の保険業進出で、中小規模の保険会社は収益性が低下」=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国ではカカオ、ネイバー、トスなどIT企業やフィンテック企業が保険業界に相次いで進出していることから、競争がいっそう激しくなるという見通しが出た。特に、中小規模の保険会社は困難に直面しかねないと見通した。

 国際格付け機関のムーディーズは最近の報告書で、このように分析した。

 報告書を作成したムーディーズのキム・ヨンアナリストは「韓国の保険会社のうち、市場を支配するような、オンラインプラットフォームを保有する保険会社がまだない。そのため新規に進出するフィンテック企業が、既存の販売およびマーケティングチャンネルを超えるだろう」とし、「こうした技術競争は、これまでの保険会社のなかで、一部の会社には信用度の負担要因になる」と診断した。

 特に、中小規模の保険会社について憂慮した。キム氏は「親企業の支援がない中小規模の保険会社は、新規のフィンテック企業と競争できるオンラインプラットホームを開発しながら収益性を維持することが難しい」とし、「一部の保険会社は提携や、第三者プラットホームを利用しなければならない」と見通した。

 さらに新規参入する韓国のIT企業はプラットホームを基盤としているだけに、MZ世代(1980年~1994年生まれを指す)の顧客層を獲得するための競争が激しくなると予想した。

 ただし、IT企業との競争を準備するなかで、プラスの効果もあると述べた。ヘルスケア、マイデータサービスが代表的だ。

 保険会社と保険加入者間の相互作用が大衆化すれば、データが蓄積されるためだ。各保険会社では、客の行動をモニタリングし、アンダーライティング(保険契約の引き受けや管理、履行)を更新し、新しい商品も販売できるとみている。
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