ソウル北方の京畿道東豆川市ある在韓米軍基地(資料写真)=(聯合ニュース)
ソウル北方の京畿道東豆川市ある在韓米軍基地(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国と米国が毎年実施している合同軍事演習の延期を求める声が韓国与党「共に民主党」内で拡大している。北朝鮮との通信連絡線が復旧し、南北対話再開の糸口が見え始めたことを踏まえ、今月に予定されている演習の延期、もしくは規模を縮小する方向で検討するよう政府などに呼び掛けている。

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 同党の主要関係者は「党内で反発があると思うが、延期は不可避なのではないかという雰囲気」と伝えた。

 同党では約60人の国会議員が南北対話の再開を前提とする「条件付き延期」の連判状に署名した。連判状の作成に加わった陳声準(チン・ソンジュン)議員は5日、政府に演習の延期を求める記者会見を開く。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が演習について、多角的に検討し米国側と慎重に協議するよう指示したことも演習延期の流れを推し進めたとの見方が出ている。

 情報機関・国家情報院(国情院)の朴智元(パク・チウォン)院長も国会情報委員会で、「演習に柔軟に対応することも検討する必要がある」と述べた。

 来年3月の次期大統領選への出馬を表明している人物も演習の延期について言及している。同党の主要関係者は「(元首相の)李洛淵(イ・ナギョン)候補はさまざまなことを考慮するとし、(京畿道知事の)李在明(イ・ジェミョン)候補は政府と党の判断を尊重すると話した」と述べた上で、「候補たちも事実上、延期に傾いた」と明らかにした。

 ただ、一部の議員は反発しており、党内対立につながる可能性もある。元陸軍大将の金炳周(キム・ビョンジュ)議員は同党議員が参加するグループチャットに「わが党は安保と韓米同盟に弱いという評価を受けているのに、(演習の延期を求めることは)こうした弱点を浮き彫りにすることになる」として、「とりわけ、今回の演習は政府が推進してきた(米軍主導の韓米連合軍が持つ)有事作戦統制権の(韓国軍への)移管と密接に関係しており、必ず実施しなければならない」と主張した。


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