コロナパンデミックに…米国でデジタルヘルス投資が注目=韓国報道(画像提供:wowkorea)
コロナパンデミックに…米国でデジタルヘルス投資が注目=韓国報道(画像提供:wowkorea)
米国ではベンチャーキャピタル(VC)などのリスク資本が、遠隔医療などのデジタルヘルス企業に集中しているという。新型コロナのパンデミックで移動が制限され、自宅でも医療サービスが受けられる技術にリスク資本が注目しているためだ。米国の場合、2019年以降、投資金が毎年2倍以上増えている。

 韓国では遠隔医療やモニタリング規制を緩和していく過程で、関連投資はまだ本格化していないのが現状だ。ただ、韓国政府が10月までに遠隔医療推進の可否を決定すると発表しただけに、今後投資金が集まるという分析も出ている。

 14日(現地時間)、ウォールストリートジャーナル(WSJ)によると、米国のヘルスケアベンチャーファンドのロックヘルス社(RockHealth)が、米国内のベンチャー投資家らが今年上半期だけで147億ドル(約1兆6177億円)をデジタルヘルス・スタートアップに投資したと、明らかにした。これは昨年の年間投資額である146億ドル(約1兆6067億円)を上回る数値だ。2019年に77億ドル(約8473億円)を調達したことを考えれば、早いテンポで増えている。

 新型コロナのパンデミックでさらに多くの投資家が医療分野に集中している上、移動制限のために、患者の家で医療サービスや臨床試験を受けられるようにする技術に集中したという分析が出ている。医療システム技術に対する投資不足が、新型コロナによって浮き彫りになったという説明だ。

 こうしたベンチャーへの投資は上場市場でも目につく。先月、ニューヨーク証券取引所で上場したダクシミティー社(銘柄コードDOCS)の場合、上場後の時価総額が88億ドル(約9684億円)を超えた。同社は、医療従事者に特化したSNSを運営し、関連ニュースや病院評価、医学教育履修サービスなどを提供している。

 韓国でも少しずつベンチャー企業への投資が目につく。今月初め、人工知能(AI)データラベリング企業のJ.AI LABSは、14億ウォン(約1億3482万円)規模の投資誘致を受けている。ただ、ベンチャー企業への投資はまだ本格化したわけではないという指摘だ。

 「韓国ベンチャーキャピタル協会によると、今年第1四半期に創業投資会社が計1兆2455億ウォン(約1199億円)を投資し、このうちバイオ・医療分野に3486億ウォン(約335億円)を投資したと集計された。比重でいえば28%で最も高いが、デジタル・ヘルス分野への投資は微々たるものだというのが業界の説明だ。

 第一の障害は、遠隔医療許容を巡る議論が終わっていないためだ。関連業界関係者は「政府は規制関連で意志表明はしているが、依然として積極的でない」と話した。

 シード(seed)、シリーズA段階に投資するVCやアクセラレーターが積極的に乗り出さなかったことも、残念なこととして取り上げられている。業界関係者は「規制が解消されればスケールアップをする投資家の資金が入ってくる可能性がある」としながらも、「いまは初期ベンチャーファンドの資金が入ってくるべきだ。現在、徐々に増えているのは事実だが、まだ本格化したわけではない」と述べた。
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