仁川国際空港の駐機場(資料写真)=(聯合ニュース)
仁川国際空港の駐機場(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国政府が、新型コロナウイルスを抑制している国・地域同士が隔離なしで自由往来できるようにする「トラベルバブル」の導入を推進しているのに合わせ、韓国航空会社が進めていた国際線の運航再開が、変異ウイルスのインド型(デルタ株)の拡大で壁にぶつかっている。五輪特需も見込めない厳しい状況の中、国際線の運航再開は再び遠のいている。 航空業界によると、韓国航空会社は最近、変異ウイルスの拡大を受け日本、中国、東南アジア路線の運航再開計画を事実上、保留した状態だ。業界関係者は「国内の航空会社は国土交通部に東南アジア路線の運航許可を申請したが、許可が出ても実際の運航は難しい」との見方を示した。 変異ウイルスの国内流入を懸念する防疫当局が国際線の運航再開に否定的な立場を示しており、当面は国際線の運航状況に大きな変化はないとみられる。ただ、変異ウイルス感染拡大の勢いが比較的弱いグアム、サイパンへの路線は夏から運航が再開される。 来月23日に東京五輪が開会するが、日本政府は海外からの観客受け入れを断念した。過去の五輪開催期間に増便や特価航空券の販売などで五輪特需を享受した韓国航空会社は東京五輪に合わせた増便やマーケティングを計画していない。 大手の大韓航空とアシアナ航空は来月も日本路線を今月と同様に運航する。大韓航空は仁川と成田、大阪、名古屋を結ぶ便を、アシアナ航空は仁川と成田、大阪を結ぶ便をそれぞれ運航している。 国土交通部の航空情報ポータルシステムによると、先月の韓国―日本線の乗客は8500人でコロナ禍前の2019年5月(179万人)のわずか0.5%だった。来月の乗客数もほぼ同じ水準と予想される。 格安航空会社(LCC)は東京五輪を前に、運航中の日本路線を縮小した。 仁川と成田、大阪、福岡を結ぶ便を運航していたジンエアーは、5月から仁川―福岡線のみを運航したが、現在は日本路線を不定期便として運航している。 ティーウェイ航空も今月から仁川と成田、大阪、福岡を結ぶ便の運航を休止した。
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