VANKが製作したポスター(同団体提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
VANKが製作したポスター(同団体提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】インターネット上などで民間外交を行う韓国の市民団体VANKが23日、1936年ベルリン五輪の男子マラソンで金メダルを獲得した孫基禎(ソン・ギジョン、1912~2002)を韓国人として正しく認識させるためのキャンペーンを開始した。東京五輪・パラリンピック大会組織委員会と日本オリンピック委員会(JОC)に対し、日本の五輪博物館「日本オリンピックミュージアム」(東京都新宿区)で孫が日本人メダリストと誤解されかねない形で紹介されているのを正すよう求める書簡を送った。

 世界最大のオンライン署名サイト「チェンジ・ドット・オーグ」にもこうした内容を掲載した。

 また、孫が韓国人であることを伝えるポスターを韓国語のほか、英語と日本語、中国語、スペイン語でも製作し、交流サイト(SNS)で画像を発信している。このポスターは、ベルリン五輪でゴールテープを切った孫の写真を使い、胸の部分に「KOREA」と入れ、「私の一生の願いは、日本人でなく韓国人・孫基禎として記憶されること」というメッセージを大きく表示した。

 東京五輪・パラリンピックのメインスタジアム、国立競技場の近くにある日本オリンピックミュージアムは、日本の歴代金メダリストを紹介するコーナーで孫基禎の写真を最上段に展示し、「孫基禎 1936年ベルリン大会 陸上競技 男子マラソン」と説明している。また、別のリストには、ベルリン大会で孫基禎とともに同種目に出場して銅メダルを獲得した韓国の南昇龍(ナム・スンリョン)の名前もある。

 VANKの朴起台(パク・ギテ)団長は、観覧者が両選手を日本人と誤解しないよう、国際オリンピック委員会(IOC)の表記にそろえる必要があると述べた。

 IOCホームページは、両選手が韓国人であり、ベルリン大会当時に韓国が日本による植民地支配を受けていたという説明を付けている。

 VANKは7月23日の東京五輪開幕を控え、海外の韓国系住民がキャンペーンに賛同することに期待を示した。




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