7月の発足が目前のLGマグナ、電装事業“三角編隊”への再編大詰め=韓国(画像提供:wowkorea)
7月の発足が目前のLGマグナ、電装事業“三角編隊”への再編大詰め=韓国(画像提供:wowkorea)
LG電子とカナダの自動車部品メーカーのマグナによる合弁会社、LGマグナ・イーパワートレイン(LG Magna e-Powertrain、以下LGマグナ)が発足を前にLG電子の電装事業に対する期待感が高まっている。LG電子は自社VS事業本部、LGマグナ・LGマグナ、ZKWを3つの軸として電装事業における競争力向上を図る計画だ。

LGマグナ・イーパワートレインが7月1日、正式に発足する。LG電子VS事業本部があるインチョン(仁川)市に本社を置き、米国と中国を拠点に事業を展開する予定だ。これに先立ち4月、米国ミシガン州と中国南京市にLGマグナ現地法人が設立された。モーターやインバーター、車両用充電器などパワートレイン分野の自動車部品生産は韓国と中国、米国法人は販売を、それぞれ担当する。

組織再編も急ピッチで進めている。LG電子は6月中に、VS事業本部グリーン事業部に所属する約1000人をLGマグナに配置する計画だ。また4月、スマートフォン事業からの撤退を決めたことによりMC事業本部からVS事業本部に異動した一部の社員も、LGマグナに配置するとみられる。合弁会社の設立に必要な手続きの大部分は終えた状態だ。

LG電子はこうした事業再編を通じて、電装事業の「三角編隊」といえる電気自動車(EV)パワートレイン、情報と娯楽を提供するインフォテインメント、車両用照明で競争力を発揮していくとみられる。LGマグナは今年約5000億ウォンの売り上げを記録し、LG電子の電装事業本部による市場拡大をけん引することに期待されている。

EVモーター市場の拡大を受け、証券業界ではLGマグナの売り上げ成長率が、今後数年間で50~70%に達すると展望している。

またLG電子のVS事業本部は、インフォテインメントを軸に市場拡大をけん引する見込みだ。業界では2024年まで毎年15%以上の成長を予測している。このためLG電子は最近、スイスのソフトウェア企業ラクソフト(Luxoft)と合弁会社アルルート(Alluto)を設立した。さらに米クアルコムと共に「第5世代(5G)移動通信サービスコネクテッド・プラットフォーム」を開発するなど、自動走行車の部品事業も積極化している。

2018年に買収したオーストリアの自動車部品メーカー、ZKWも世界におけるネットワーク強化のため、海外事業所の拡大に乗り出している。今年1~6月期にはチェコのオロモウツと中国の上海に法人を設立。これでオーストリアのビゼルブルクを含め、欧州、米国、アジアなど8か国に計12法人を置くこととなった。

業界の関係者は「LGマグナの発足は、LG電子の事業の高度化に寄与するだろう」と述べている。



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