コロナによる学力格差の中での全面登校「期待半分、不安半分」=韓国(画像提供:wowkorea)
コロナによる学力格差の中での全面登校「期待半分、不安半分」=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国では、コロナによる学力格差の不安が現実化し、登校拡大の動きが早くなっている。一部の教育庁は先制的に全面登校を始め、14日からは首都圏でも中学校と職業系高校を中心に登校拡大が施行される。

9日、教育界と教育部によると、ユ・ウネ(兪銀惠)社会副総理兼教育部長官は前日に開かれた全国校長団代表たちとの懇談会で「7月に予定された距離確保体系の改編と連携し、2学期には全体登校を含む登校拡大が可能になるよう防疫当局と協議している」と明らかにした。兪長官は「教育回復のための第一歩として、2学期は全生徒の登校を目標に、登校を持続的に拡大すると共に、市道教育庁と一緒に仮称『教育回復総合案』を準備している」とし「14日から1学期の首都圏の中学校と職業系高校の登校拡大を本格的に施行する計画だ」と述べた。

これに先立ち教育部は、14日から首都圏の中学校を対象に距離確保2段階から学校密集度の基準を緩和し、従来の全校生徒の3分の1登校の原則を3分の2へと上方修正した。これは首都圏の中学校の登校拡大のためだ。現在、小学校は1・2年生を密集度基準から除外し、高校は3分の2基準を適用したものの、中学校だけは3分の1基準が適用されている。教育部によると、先月26日時点の首都圏における中学校の登校率は48.3%に止まっていた。首都圏の小学校と高校の登校率はそれぞれ67.7%、67.2%だが、相対的に低い水準だ。非首都圏の中学校の登校率80.9%と比べると、その差はさらに広がっている。

教育部が登校拡大を急ぐのは、2学期の全面登校の事前準備のための措置と解釈される。段階的な登校拡大を通じて学校の防疫状況を点検し、生徒と父兄が適応できる環境を作っていく考えだ。教育部の2学期全面登校の方針に合わせ、今週からチョルラナムド(全羅南道)教育庁が全面登校に入り、チュンチョンブクド(忠清北道)教育庁とカンウォンド(江原道)教育庁はそれぞれ今月21日、来月1日から全面登校を施行する計画だ。

登校拡大の知らせに保護者たちは、期待半分、不安半分というところだ。コロナの長期化で学習格差だけでなく、生徒の社会性欠損解消のために登校を拡大しなければならないというコンセンサスが形成されたものの、一部の学校では集団感染が起こるなど不安も大きい。

中学1年生の子どもを持つある保護者は「社会性の発達と学力格差のため、毎日登校には賛成」としながらも「子どもは超過密学校に通っているため、登校を拡大しても不安、しなくても不安だ」と述べた。

同じく中学1年生の子どもを持つ他の保護者は「ワクチン接種率が低い状況での登校拡大は不安だ」としながらも「既に防疫守則が身についており、子ども同士もお互いに気をつけているようなので登校を拡大してほしい」と述べた。

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