新型コロナウイルス感染症の「防疫模範国」である台湾とシンガポールが “非常事態”となった。両国は 新型コロナの拡散に対してソーシャルディスタンスを強化し、経済封鎖措置などに踏み切った。

この両国は 新型コロナの一日の新規感染者数が 現在でも他国に比べて非常に少ないが、これまでの発生数に比べれば 急増の勢いがみられるためである。「ワクチン接種なしに、事実上 新型コロナを統制するのは困難だ」ということが、改めて明らかとなったという指摘も出ている。

15日(現地時間)米ブルームバーグ通信などによると、台湾は去る週末(15日・16日)前に、全国民に対して「家にとどまること」を勧告し、室内の家族および私的集まりを5人へと制限した。野外での集まりも最大10人へと縮小した。

シンガポールの場合、16日から6月13日までの一か月間 経済封鎖措置に突入した。約1年前と同様の措置を再稼働させたのである。私的集まりは最大5人から2人へと制限され、自宅勤務を義務化した。飲食店内での食事は制限され、テイクアウトと配達だけが許可された。また ビジネス・ミーテイングやライブ公演なども制限された。

台湾とシンガポールが ソーシャルディスタンス強化・経済封鎖措置を再導入したのは、新型コロナの感染者数が増加しているためである。

国際統計ウェブサイト“Worldometer”によると、台湾の新型コロナ感染者数は 15日に185人を記録した。「台湾は、昨年4月から12月まで、自国内の感染者が1人も発生しなかったほどの “防疫模範国”と呼ばれていた」とブルームバーグ通信は伝えた。

一方 シンガポールでは 最近 感染者数が30人前後へと増加している。絶対的な人数は多くはないが、感染経路の不明な集団感染が発生していることで、早期に拡散の勢いを統制しようと、封鎖措置を強化した。

ブルームバーグ通信は「(台湾・シンガポールでは)新型コロナの感染者数が少ないため、『ワクチン接種をしない』という雰囲気があったが、(ワクチンなしには)新型コロナの感染が統制されないことが示された」と報道した。

Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 96