朝鮮半島情勢 最大の「分水嶺」となる米韓首脳会談が今週 開かれる中、米韓両国の「悩み」は 「北朝鮮を対話のテーブルに呼び寄せることができるか」である。

米韓両国は今回の首脳会談開催をきっかけに、多様な協力を通じて すでに北朝鮮に対して「融和のメッセージ」を送っているが、北朝鮮は一貫している中 その呼びかけに応えるかどうかは「未知数」である。北朝鮮は今月2日 強い声明を通じて朝鮮半島の緊張感を高めた後には、対外的動きを控えている。

外交消息筋によると、ジョー・バイデン米政権は最近 北朝鮮に対して「新たな対北政策の検討結果」の説明のために 公式的な接触を試みていたことが、今月10日(現地時間)明らかとなったが、このことに対して北朝鮮は「それを受け付けた」としながらも、まだ「接触」には応じずにいる。実務次元で「米国の立場を理解し、高位級報告をした」という意味で、「米朝接触を受け入れたのではない」という見方が出ている。

韓国政府の内外では、輪郭の現れたバイデン政権による対北政策の方向が「一旦 北朝鮮の関心を引くのに成功した」という評価が多い。この対北政策の内容の詳細は まだ公開されていないが、「柔軟で調整された実用的・段階的接近」として、「漸進的・同時的交換」を強調してきた北朝鮮側の立場と大きく違わないというのが、韓国政府の判断である。

これは特に ムン・ジェイン(文在寅)政権が力を注いできた「終戦宣言」を目標とした ”シンガポール合意”の継承が、反映されたものとみている。このことは 一部から 「米朝接触の実現」への期待が囁かれている背景でもある。

しかし 米国が原則だけを提示したに過ぎず、まだ具体的内容が伝えられていない状況で、過度な「恣意的解釈」は警戒すべきだという声も多い。北朝鮮は「制裁緩和」のような米国による実質的措置が伴わないかぎり、「対話の拒否」は続くという懸念はある。むしろ バイデン政権が北朝鮮の人権問題などに対して 原則的立場を固持する可能性が高いという点で、「米朝間の距離が縮まるのは困難だ」という悲観論も依然としてある。

専門家たちは、一旦 北朝鮮は「米韓首脳会談の結果」を見守った後 次の行動に出るものとみている。米韓首脳会談で 北朝鮮に対する「誘引策」をどれほど引き出せるか、文大統領の手腕にかかっている。

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