元妻への怒りが…昼寝をしていた3歳の子を父親が殺害=韓国(画像提供:wowkorea)
元妻への怒りが…昼寝をしていた3歳の子を父親が殺害=韓国(画像提供:wowkorea)
「何の抵抗もできない幼い息子を無慈悲に殺害したという点で非難される可能性が非常に高く、原審で検察がもっと求刑すれば刑は重くなっていただろう」

2020年9月18日、韓国の控訴審裁判部が控訴を棄却し原審と同じ懲役10年の実刑を宣告したとき、A氏(38)は動揺を見せずただ被告席に立っていた。

検察が控訴しなかったためこの日、A氏には刑が重くなる代わりに裁判所の叱責だけが加えられた。自分の3歳の息子を首絞め殺害した疑いで裁判にかけられ、悔しさまで訴えていたA氏はどんな心境だったのかは誰にもわからない。

2013年11月に結婚して息子二人をもうけ平凡な家庭を築いたA氏は、妻の宗教の問題で争うようになり2019年7月に離婚して子供を一人で世話することとなった。

A氏の両親が子育てを手伝いはしたが、軽度のうつ病の症状まであったA氏は経済的困難に陥った。

5歳、3歳になった幼い二人の息子のために毎朝、建設現場の日雇いの仕事をし、仕事終わりに酒を飲むことが唯一の楽しみだった。

自分の生活を悲観し疲れていたA氏だったが、恨みの対象は子供ではなく、家庭よりも宗教を選んだ元妻であった。

しかし、酒を飲んで前妻と電話をした2019年12月31日午後5時44分、Aさんの怒りは前妻ではなく、部屋で昼寝をしていた三歳の息子に向かった。

片手で息子の首を約1分間絞め続け、A氏が気づいた時には子供の息は止まっていた。A氏は前妻に電話して状況を話し、しばらくして大田市儒城区の自宅で警察に捕まった。

子供はすぐに病院に運ばれたが、翌日息を引き取った。

殺人容疑で裁判に渡されたA氏は、自分の容疑をすべて認めたが、うつ病や飲酒のため犯行当時は正気ではなかったと主張した。

犯行前に子供と共に自殺するという遺書のようなメモ書きを残したことについては、「自殺するつもりはなかった」と言って怒りを買った。

1審を担当した大田地方裁判所第12刑事部は、A氏が当時の状況を具体的に覚えており、飲んだ酒の量も多くないことからAさんの主張を受け入れず、懲役10年を宣告した。

求刑と同じ量刑に検察は沈黙したが、A氏は1審と同じ主張ですぐに控訴した。

控訴審を担当した大田高裁第1刑事部は、A氏の控訴を棄却し、「三歳の赤ちゃんは『パパ』のそばで世界のことを知らずにぐっすり昼寝をしていただけで自分の人生を否定された」とし「自分に迫ってきた悲劇の暴力に立ち向かえる手段は全くなく本当に悲惨だ」と指摘した。
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