ソウル市鍾路区のタプコル公園で開かれた式典に出席した文大統領=1日、ソウル(聯合ニュース)
ソウル市鍾路区のタプコル公園で開かれた式典に出席した文大統領=1日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1日、日本による植民地支配に抵抗して1919年に起きた独立運動の記念日「三・一節」の式典で演説した。新型コロナウイルス感染症に関し、「私たちは国民の力で多くの危機と逆境に打ち勝ってきた。今、コロナの危機も乗り越えようとしている」とし、「ワクチン接種に万全を期し、11月までに集団免疫を獲得する」と述べた。 文大統領は「長きにわたった闘いもそろそろ終わりが見えている」と、ワクチンに期待を示した。ワクチン接種の戦略、ワクチンの確保、接種の計画と現況を透明に公開していると強調しながら、「国民の皆さんはワクチンへの不信を助長する偽(フェイク)ニュースを警戒し、ワクチン接種に積極的に協力してほしい」と呼び掛けた。 また、昨年12月に発足した「北東アジア防疫・保健協力体」について、「朝鮮半島と北東アジアに共生と平和を呼び込む力になる」と言及した。 文大統領は「私たちは(1919年の独立運動「三・一運動」で)非暴力の平和運動を宣言した先祖から、国同士の互恵平等と平和を目指す精神を受け継いだ」とした上で、「世界は共存と新たな繁栄のために多国間主義の精神に立ち戻るべきだ」と強調。多国間主義に立脚し、韓国の主導で発足したのが北東アジア防疫・保健協力体だと説明した。 国境を越えた保健危機に共同で対応するこの共同体には、韓国と米国、中国、ロシア、モンゴルが参加している。文大統領は「日本も参加を検討しており、北の参加も期待する」とし、北朝鮮に対しては「この協力体への参加を皮切りに、域内の国々と協力、交流することを希望する」とも述べた。国を超えて感染が広がる新型コロナのような新たな感染症には、多国間主義的な協力によってのみ効果的な対応が可能だと訴えた。 文大統領はまた、「朝鮮半島の非核化と恒久的な平和に向けても変わりなく努力していく」と表明した。戦争を容認しないこと、相互安全保障、共同繁栄の3大原則に基づいて南北協力を発展させていく考えを示した。
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