金浦国際空港に到着した李氏=14日、ソウル(聯合ニュース)
金浦国際空港に到着した李氏=14日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国サムスングループ経営トップの李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が14日、オランダ・スイスへの1週間の出張を終えて帰国した。  李氏が新型コロナウイルスの感染拡大により見合わせていた海外出張を再開したのは、5月に中国・西安の半導体工場を訪れてから5カ月ぶり。 李氏は13日(現地時間)にオランダの半導体製造装置メーカー、ASMLのウェニンク最高経営責任者(CEO)に会い、次世代半導体技術開発のための協力策を議論した。 また、新型コロナウイルスの感染拡大が長期化する中での市場の見通しやポストコロナに対応するための未来半導体技術戦略などについて意見交換した。 ASMLは、人工知能(AI)や第5世代(5G)移動通信、自動運転などに必要な高性能、低電力、超小型の半導体生産に必須の極端紫外線(EUV)露光装置を事実上サムスンに独占供給している。 サムスン電子は2000年代から同社と協業しており、12年には戦略的投資を行ってパートナーシップを強化した。  李氏はオランダ訪問に先立ち、スイスの国際オリンピック委員会(IOC)も訪れた。李氏の父の李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長はIOC委員を務めていたが、17年に健康問題により辞任。後に名誉委員に選ばれた。 今回李氏が海外出張を再開したことにより、企業関係者のファストトラック(入国手続きの簡素化)が認められる日本やベトナムの企業との交流にも本格的に乗り出すと予想される。 ただ、李氏はサムスングループの経営権継承に絡み資本市場法上の不正取引行為および相場操縦、業務上背任などの罪で在宅起訴されたほか、韓国前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告と長年の知人、崔順実(チェ・スンシル)被告への贈賄罪にも問われており、それぞれ今月22日と26日に公判が予定されていることから、これを考慮して出張日程を決めるものとみられる。
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