新型コロナの診療所で検査を受け付ける医療スタッフ=27日、ソウル(聯合ニュース)
新型コロナの診療所で検査を受け付ける医療スタッフ=27日、ソウル(聯合ニュース)
◇防疫レベル第3段階への引き上げ含め検討中 政府「近く決定」 韓国で27日、新型コロナウイルスの新規感染者が400人台に急増し、政府が防疫レベルを最高水準に引き上げる検討を本格化させている。政府の中央事故収拾本部の尹泰皓(ユン・テホ)防疫総括班長はこの日の定例会見で、状況の厳しさを認識し、「社会的距離の確保」のレベルを現行の第2段階から最も高い第3段階に上げることを含め、あらゆる可能性を検討していると明らかにした。◇20年成長率見通し 韓銀がマイナス1.3%へ大幅引き下げ 韓国銀行(中央銀行)は27日に発表した経済展望報告書で、韓国の2020年の実質国内総生産(GDP)成長率見通しをマイナス1.3%と、5月時点の予想(マイナス0.2%)から大幅に引き下げた。新型コロナウイルス感染が再拡大していることなどを考慮した。韓国経済がマイナス成長を経験した年は1980年(マイナス1.6%)、アジア通貨危機に見舞われた98年(マイナス5.1%)の2回のみで、実際に今年の成長率がマイナスになれば22年ぶり。◇文大統領の支持率49.4% 7週ぶり不支持率上回る 世論調査会社、リアルメーターが発表した世論調査結果によると、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率は前週に比べ3.3ポイント高い49.4%で、2週連続上昇した。不支持率は4.2ポイント下がった46.6%で、支持率が不支持率より2.8ポイント高かった。支持率が不支持率を上回ったのは7週ぶり。◇政策金利を年0.5%で据え置き 緩和基調維持 韓国銀行は定例の金融通貨委員会を開き、政策金利を年0.5%で据え置いた。金融市場が比較的安定していること、不動産、株式などの資産市場が過熱していることを踏まえ、現時点で追加利下げの必要性は大きくないと判断したようだ。韓国銀行は3月の臨時の金融通貨委で、新型コロナウイルスの感染拡大により景気減速が予想されるとして政策金利を年1.25%から過去最低の0.75%に引き下げ、5月にはさらに0.25%利下げした。その後、7月と今回は連続で据え置いた。 ◇文大統領 コロナ再拡大巡り一部の教会批判 文在寅大統領は、プロテスタント系教会の指導者らを青瓦台(大統領府)に招いて懇談会を行い、新型コロナウイルス感染が再拡大していることについて、「一部の教会で依然として対面礼拝にこだわっている」として、「ある教会で政府の防疫方針を拒否し、妨害している」と批判した。文大統領が言及した教会は文政権を批判する人物が牧師を務める「サラン第一教会」とみられる。ソウルにある同教会では新型コロナウイルスの集団感染が起きている。◇コロナ拡大「首都圏にとどまらず」 防疫当局が大流行を懸念 防疫当局は、国内で新型コロナウイルスの流行が期待したほど抑制されていないことを懸念し、現在の拡大傾向が首都圏にとどまらず首都圏以外にも広がり、全国的な大流行につながる可能性があると警告した。防疫対策本部は現在の流行について、ソウル市内の教会とソウル中心部で開かれた大規模集会に関連する感染者が急増し、これらの感染者が各地域に散らばって広範囲に感染が広がっていると分析した。◇集団休診 政府と医療界の対立続く 大韓医師協会が集団休診に入ってから2日目、専攻医(研修医)を代表する大韓専攻医協議会の無期限ストが始まってから1週間目を迎えた。21日以降、専攻医をはじめ開業医なども集団休診に参加し、医療界と政府の対立は収束の兆しが見えない。医療界は、政府が推進する医大の定員拡大や公立医大設立などの撤回を求めている。政府は新型コロナウイルスの感染拡大が鎮静化するまでこれらの推進を中止すると譲歩したが、医療界は集団休診を続行。保健福祉部は首都圏の病院に勤務する医師らに対して業務開始命令を出す強硬な対応に乗り出した。
Copyright 2020YONHAPNEWS. All rights reserved. 40