8日午後、堤防が決壊し水に漬かった全羅北道・南原の集落(全北消防当局提供)≪転載・転用禁止≫
8日午後、堤防が決壊し水に漬かった全羅北道・南原の集落(全北消防当局提供)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国政府の中央災難(災害)安全対策本部によると、中部地方が梅雨入りした6月24日から8月9日までの47日間の集中豪雨による全国の死者は38人、行方不明者は12人となった。水害による人命被害は昨年1年間の17人(暫定値)を大きく上回り、豪雨と台風の影響で78人の死者・行方不明者を出した2011年以来の多さとなった。朝鮮半島には台風5号も接近しており、今後さらに被害が拡大する恐れがある。 韓国の今年の水害の犠牲者は7月13日に慶尚南道咸陽郡で排水路の作業にあたっていた2人が亡くなったのを皮切りに南部地方を中心に徐々に増加した。今月に入ってからは首都圏や中部地方などで降り続いた豪雨により30人が亡くなり、12人の行方が分かっていない。特に7日から9日未明にかけては南西部の光州、全羅南道地域などを襲った豪雨で13人が死亡、2人が行方不明となっている。 豪雨・台風による死者はソウル南部の土砂崩れで50人が亡くなるなどした11年の78人が最も多い。12年以降の犠牲者は最も多い年で17年の7人だったが、今年は記録的水準となっている。 豪雨被害が広がっているのは梅雨が長引いているからだ。これまで梅雨が最も長かったのは2013年の49日間で、最も梅雨明けが遅かったのは1987年の8月10日だが、今年はこの二つともの更新しそうだ。 これに加え、台風5号によりさらに被害が広がることが懸念されている。9日午前3時に沖縄の南で発生した台風5号は北上を続け、10日午後に韓国南東部への上陸が予想されている。台風の勢力などにもよるが、梅雨による豪雨よりも大きな被害をもたらす台風が韓国南部に上陸すれば、これまでに大きな被害を受けている韓国の住民がさらに自然災害によって苦しむことになる。
Copyright 2020YONHAPNEWS. All rights reserved. 40