国指定の入院治療病床があるソウル医療院=6日、ソウル(聯合ニュース)
国指定の入院治療病床があるソウル医療院=6日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の中央防疫対策本部は7日から、中国渡航歴がなくても新型コロナウイルス感染者が発生した国を訪問後に発熱やせきなど肺炎の症状が出た人について、医師の判断でウイルス検査を受けられるようにした。中国渡航歴がないとの理由で検査対象から外されることを防ぐ狙いだ。

 韓国ではこのところ、日本やタイ、シンガポールなどを訪れて帰国した後、感染が確認される事例が相次いでいる。これらの感染者は中国渡航歴がないとの理由で検査対象になっておらず、感染が確認されるまで地域社会で通常通り生活していた。

 中央防疫対策本部側は、東南アジア訪問後に韓国国内で感染が確認される患者が増えていることへの対策と説明した。一方で、「漠然とした不安から検査を受ける必要はない。医師の判断を信頼してほしい」と呼び掛けた。

 また、検体の遺伝子をPCRと呼ばれる手法で増幅させることで感染有無を6時間で調べられる検査法が、7日から各地の民間病院50か所に導入される。同検査はこれまで18か所の保健環境研究院でしか行われていなかった。防疫当局は1日に約2000件の検査が可能になると見込む。

 検査対象の拡大と迅速な検査は感染者数の増加につながると予想される。


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