離散家族再会申請者の家族写真(資料写真)=(聯合ニュース)
離散家族再会申請者の家族写真(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】朝鮮戦争などで生き別れになった南北離散家族のうち、北朝鮮にいる肉親との再会を申請した韓国側離散家族が今年3100人以上亡くなったことが、25日までに分かった。

 

 韓国統一部と大韓赤十字社が運営する離散家族情報統合システムに登録された韓国側の離散家族再会申請者のうち、今年1~11月の間に3147人が死亡した。

 2017年には3795人が、18年には4914人が肉親との再会を果たせないまま世を去った。

 11月30日現在で大韓赤十字社に登録された再会申請者は累計13万3365人で、このうち存命者は5万2997人(39.7%)。約6割が再会を心待ちにしながら亡くなったことになる。

 離散家族は高齢化が進み、年間死亡者数は年々増加する見通しだ。90歳以上の存命者は1万2115人(22.9%)、80~89歳は2万1442人(40.5%)で、全体の63.4%が80歳以上の高齢者だ。

 第三国を通じた民間レベルでの生死確認や手紙のやりとりも、かろうじて命脈のみ維持している。

 

 2000年代の初めから半ばごろには第三国を通じて行われる個別の生死確認は年間300~400件に上っていたが、11年以降は1桁台に減少し、今年は2件のみにとどまった。

 手紙のやりとりも多い時で年間800~900件に達したが、次第に減少して今年は16件のみだった。

 統一部の関係者は「(民間レベルでの離散家族の交流を)主導していた人々自身も離散家族だったが、高齢化で活動できない状況だ」とし、「民間活動を期待することは難しくなった」と述べた。

 当局主導の離散家族交流も当分の間、望めない状況だ。

 南北は昨年8月に北朝鮮南東部の金剛山で約3年ぶりに離散家族再会行事を開催したのに続き、同年9月に北朝鮮・平壌で行われた南北首脳会談で常設面会所の開所、映像を通じた再会実施、ビデオレター交換などに合意したが、今年2月にベトナム・ハノイで行われた米朝首脳会談決裂の余波で南北関係も冷え込み、実現に至っていない。

 韓国政府は今後、南北間の対話が再開されれば北朝鮮と離散家族再会問題を最優先で協議する方針だが、非核化交渉を巡って朝鮮半島が再び乱気流に巻き込まれる中、新年も突破口を見いだすのは容易ではないとみられる。


Copyright 2019(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0