リョンナムサン法律事務所の全景(資料写真)=(聯合ニュース)
リョンナムサン法律事務所の全景(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の対外宣伝メディア「朝鮮の今日」は11日までに、最高の権威を持つ教育機関の一つ、平壌の金日成総合大にある大型の法律事務所「リョンナムサン法律事務所」が最近ホームページを開設したと報じた。同事務所は「機関、企業、団体、住民または外国法人、外国人の財産上、人身上の紛争について、民事訴訟や国家仲裁、国際仲裁の代理業務を行う」という。 注目すべきは、住民の財産トラブルに対する民事訴訟サービスを提供するという部分だ。法律事務所が内部の住民のための訴訟を手掛けることは、最近の市場化の広がりで個人財産の概念が強まっている北朝鮮の現状を反映しているといえる。 韓国の宣秉周(ソン・ビョンジュ)弁護士は「市場化によって北でも私有財産の概念が次第に強まり、法的争いが起きるようになり、関連の法律サービス需要が生じていることが分かる」と説明する。 実際、韓国入りした北朝鮮脱出住民(脱北者)の中には、北朝鮮で暮らしていた時に財産トラブルが起き、弁護士を雇ったことがあると証言している人もいるという。 あわせて、北朝鮮が大型の法律事務所を設立して外国人を対象にした法律サービスの提供に乗り出したことは、外資誘致のため法的インフラを整備しようとする努力の表れと受け止められる。 宣氏は、韓国でも外国から投資を誘致する際には大手法律事務所が手続きを代行して手数料を得ており、リョンナムサン法律事務所も類似のサービスを追求しているようだと説明。「当面は投資を受けられなくても『われわれはこれほど準備している』というシグナルを送っているのでは」と話した。
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