今年7月、ジャカルタで会談した鄭義宣・総括首席副会長(左)とジョコ大統領(現代自動車グループ提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
今年7月、ジャカルタで会談した鄭義宣・総括首席副会長(左)とジョコ大統領(現代自動車グループ提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国の現代自動車が、インドネシアに東南アジア諸国連合(ASEAN)地域で初となる完成車工場を設立する。同社は26日、南東部・蔚山の工場でインドネシアのジョコ大統領と現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)総括首席副会長の立ち会いの下、インドネシア政府と現地工場建設のための投資協約を締結したと発表した。  鄭副会長は「現代自動車の現地工場設立は、インドネシア政府の積極的な協力と支援を土台に成し遂げた成果だ」とし、「インドネシア政府のエコカー政策に積極的に対応し、ASEAN地域の発展にも持続的に寄与したい」と述べた。 同社は自動車の新興市場として台頭するインドネシアに進出することで、日本ブランドが掌握する東南アジア市場の攻略に乗り出す。 工場が建設される首都ジャカルタ郊外の工業団地には、日本のスズキと三菱自動車が進出している。2030年までの製品開発と工場運営費を含む投資総額は15億5000万ドル(約1690億円)。来月着工式を行い、21年末の操業開始を目指す。年間15万台の自動車を生産する予定で、将来的には最大生産能力を25万台まで引き上げる計画だ。 生産する車種は、ASEANでの戦略モデルとして新たに開発する小型スポーツタイプ多目的車(SUV)と小型多目的車(MPV)などで、電気自動車(EV)の生産も検討する。完成車の生産とは別に、現地組み立て(CKD)方式による年間5万9000台規模の輸出も計画している。 この工場で生産した完成車は、フィリピン、タイ、ベトナムなどASEAN地域に輸出する予定だ。オーストラリア、中東などへの輸出も検討する。 インドネシア工場は、ASEAN各国が自国の自動車産業保護のために設定した高い関税率や非関税障壁を回避できる生産拠点となる。また、ASEAN最大の自動車市場であるインドネシアを直接攻略することで、26年に約450万台に成長すると見込まれるASEAN主要国市場進出のための「前哨基地」の役割も果たすことになる。
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