首席秘書官・補佐官会議で発言する文大統領=16日、ソウル(聯合ニュース)
首席秘書官・補佐官会議で発言する文大統領=16日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は16日、米ニューヨークで開かれる国連総会に出席するための訪米を控え、米朝の非核化交渉の進展を全力で支援する意向を明らかにした。膠着(こうちゃく)状態にある米朝対話が再開する兆しを見せる中、今回の機会を活かすことができなければ、非核化に向けた動きが弱まる可能性があると判断したもようだ。  文大統領はこの日、青瓦台(大統領府)で首席秘書官・補佐官会議を開き「わが政府はどのような役割であっても、できることを全て行い、朝鮮半島の平和定着と平和経済による共同繁栄の未来を堂々と開く」と話した。文大統領がこのような意思を示したのは、ベトナム・ハノイで行われた2回目の米朝首脳会談以降、進展を見せずにいる米朝対話が再開する前向きな動きを捉えたためと受け止められる。 文大統領が会議で「まもなく朝米(米朝)実務対話が再開されるだろう」とし、「南北米の首脳間の変わらない信頼と平和に対する意思は朝鮮半島平和プロセスを進展させる力になるだろう」と強調したのもそのためだ。 実際に北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)第1外務次官が9日に発表した談話で米国に交渉再開を提案し、米国が前向きな反応を示したのに続き、対北朝鮮強硬派のボルトン氏が大統領補佐官(国家安全保障問題担当)から解任されたのも、文大統領にとってプラスになったと言える。 そのため文大統領はトランプ大統領との首脳会談で非核化の具体的な方法などを巡る米朝間の隔たりを埋めるのに注力するとみられる。 文大統領は就任後3回目となる国連総会に出席して演説を行うほか、朝鮮半島平和プロセスの支持を広げるための首脳会談を積極的に行うことが予想される。 文大統領は会議で「国際社会が協力すれば朝鮮半島の平和はさらに堅固になる」とし、「今回の国連総会が共に作る朝鮮半島の平和のために国連をはじめとする国際社会の積極的な参加と協力を高める契機になるように努力する」と強調した。 また文大統領は就任後9回目となる韓米首脳会談で、韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)の終了決定などを巡り、立場の違いが明らかになった韓米関係に対する懸念に払拭(ふっしょく)に努める意思を示した。 文大統領は「(韓米首脳会談が)堅固な韓米同盟に基づいて韓米関係を未来指向的にさらに発展させていく方向に対し、虚心坦壊(たんかい)に意見を交わし、知恵を出し合う契機にもする」と言及した。 文大統領としては米朝非核化交渉を成功させるためには、堅固な韓米同盟が必須であるだけにトランプ大統領との会談で韓国政府が下した決定の正当性を説明し、韓米間にすれ違いがあるとの指摘を解消しようと努めるものとみられる。
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