記者会見する金有根・国家安保室第1次長=22日、ソウル(聯合ニュース)
記者会見する金有根・国家安保室第1次長=22日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)は22日、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を更新しないことを決めたと発表した。協定の更新期限は今月24日で、どちらかが破棄を通告しない限り1年間自動延長されることになっていた。 青瓦台の金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長はこの日の会見で、「GSOMIAを終了することを決めた。協定の根拠に基づき、延長通知期限内に外交ルートを通じ、日本政府にこれを通知する」と述べた。 その理由として「日本政府が2日に明確な根拠を示さず、韓日間の信頼喪失で安全保障上の問題が発生したとの理由から『ホワイト国(優遇対象国)』から韓国を除外し、両国間の安全保障協力の環境に重大な変化をもたらした」と説明。こうした状況で安全保障上の敏感な軍事情報交流を目的に締結した協定を維持することは韓国の国益に合致しないと判断したと述べた。 青瓦台はこの日午後3時から鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長(閣僚級)主宰で、国家安全保障会議(NSC)常任委員会の会議を開き、同協定の延長可否を議論した。 青瓦台関係者は「NSC終了後、常任委員たちは文在寅(ムン・ジェイン)大統領に常任委の決定を報告した。李洛淵(イ・ナクヨン)首相も同席し、事実上のNSC安全保障関連の全体会議が開かれた」と説明。「文大統領は常任委から報告を受け、約1時間討論を行い、これを裁可した。政府は諸般を綿密に検討した末、GSOMIAを延長しないことを決めた」と述べた。 同関係者は「政府は強制徴用被害者に対する日本企業の賠償責任を認めた大法院(最高裁)の判決を三権分立の原則の下で尊重すると同時に、韓日関係を踏まえ、韓日首脳会談の提案や2度の特使派遣を含め日本政府に解決策を提示して努力したが、日本は応じず、(文大統領が対話を呼びかけた)光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)の演説にも公式な反応を示さなかった」と批判した。 同協定を巡っては安全保障問題などを理由に日本政府が対韓輸出規制の強化に踏み切ったことから、韓国与党の一部などから破棄すべきとの声が上がっていた。 GSOMIAは韓日が北朝鮮の核・ミサイル関連情報などを共有するために締結したもので、2016年11月に発効。効力は1年で、効力が切れる90日前に両国どちらかが協定を破棄する意思を通告すれば終了する。
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