北朝鮮は7月25日以降、約3週間の間に6回飛翔体を発射した(コラージュ)=(聯合ニュース)
北朝鮮は7月25日以降、約3週間の間に6回飛翔体を発射した(コラージュ)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は17日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が16日にまた「新兵器」の試射を現地指導したと報じた。北朝鮮は16日午前、東部の江原道・通川付近から朝鮮半島東の東海上に向けて未詳の飛翔(ひしょう)体を2回発射しており、これを指すとみられる。 朝鮮中央通信は「自衛的国防力の強化(面)で事変的意義を持つ新たな成果が相次いでつくられている」と伝え、「先端兵器の開発成果は主体的国防工業発展史で前例のない奇跡的な勝利であり、自衛的国防力強化で画期的転換点になる大きな事変」と評価した。 ただ、今回も10日と同じく「新兵器」という表現以外、兵器の特性や開発レベルを推定できる別途の名称などは言及しなかった。 試射を視察した金委員長は「誰も近づけない無敵の軍事力を保有し、それを引き続き強化していくことがわが党の国防建設の目標。これを貫くための段階別の占領目標はすでに政策的な課業として示達された」と説明。新兵器については「国防工業の物質・技術的土台が高いレベルで完備されていくことを裏付けている」として、大きな満足を示したという。 また、「われわれを相手に火遊びなんて想像もできないようにすること」などと言及し、改めて韓国で実施されている韓米合同軍事演習に対する不満を示した。 北朝鮮は前日も対韓国窓口機関・祖国平和統一委員会の報道官談話を通じ、韓米合同演習と韓国国防部が最近発表した国防中期計画に触れた上で「われわれを壊滅させる目的がある」と主張し、「われわれは南朝鮮(韓国)当局者とこれ以上する話もなく、二度と向き合う考えもない」と表明した。 韓国軍合同参謀本部によると、16日の飛翔体は高度約30キロ、飛行距離は約230キロで、最大速度はマッハ6.1(音速の6.1倍)以上だった。通川は南北軍事境界線(MDL)から約50キロの地域で、北朝鮮が境界線のこれほど近くから短距離飛翔体を発射するのは異例だ。 軍当局は飛翔体を弾道ミサイルと断定しなかったが、10日に発射した「北朝鮮版のATACMS(米軍の地対地ミサイル)」を改めて試射した可能性が高いとみている。 北朝鮮がミサイルと推定される飛翔体を発射したのは今月10日以来、6日ぶり。7月25日以降、約3週間の間に6回発射した。今年に入ってからは8回目となる。8月20日まで続く韓米合同軍事演習への反発とみられている。
Copyright 2019(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0