鄭夢奎(資料写真)=(聯合ニュース)
鄭夢奎(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】大韓サッカー協会の鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長は6日までに、聯合ニュースとのインタビューで、2023年女子ワールドカップ(W杯)の韓国と北朝鮮による共同開催について、朝鮮半島の平和の端緒になるとし、十分に実現可能との見通しを示した。 南北共催は2月に国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長が提案。これに賛同した大韓サッカー協会が招致意思を表明する書類を提出した。ただ、北朝鮮と協議する機会がなかったため、正式に立候補する「招致登録書」は北朝鮮との共同ではなく韓国単独で提出された。 大韓サッカー協会は、当初2023年のアジアカップの誘致を目指していたが辞退し、女子W杯の南北共同開催の誘致に専念している。 先月末、南北軍事境界線のある板門店で韓国、北朝鮮、米国の首脳が対面したことによって融和ムードが高まり、南北交流が再び活性化することに期待が高まっている。 鄭氏は「23年の女子W杯南北共同開催は十分に可能だと考える」と述べ、FIFAが共同開催に高い期待を示していることを理由に挙げた。また、「もちろん、北のサッカー協会は国連や米国などによる対北制裁を受けている状況で、積極的に意思を示すことは難しい」と説明。「W杯開催のための施設など、諸般の事情について心配があるようだ」として、意思表明をしない北朝鮮側の態度に理解を示した。 ただ、「これは克服可能な問題だと考える」とし、FIFAなどの国際的な機構や韓国政府などを通じて多角的に北朝鮮側と協議すれば十分に解決可能な問題だと指摘した。 鄭氏はアジア女子サッカーのすそ野を広げるなど、共に成長していくためにも南北共同開催は必ず必要と強調しながら、各国のサッカー関係者などに支持を訴えていく計画だ。 鄭氏は現在開催中の女子W杯フランス大会を例に、アジア勢は5カ国が本戦に出場したものの8強入りしたチームがなく、欧州勢は7カ国が8強入りしたとし、「欧州は2011年のドイツに続き今年フランスで再び女子W杯を開催し、(女子サッカーの)ブームを作った。だがアジア女子サッカーは国ごとにインフラの差が大きく、実力の格差も大きい」との認識を示した。2007年の中国大会以降、女子W杯がアジアで開催されたことがないため、再びアジアで開催することになれば、アジアの女子サッカーが一段階成長できる機会になると強調した。 北朝鮮については女子サッカーの強豪国であり、15万人収容可能な競技場や金日成競技場のようにW杯の開催が可能なスタジアムもあると評価。「女子W杯の誘致を機にインフラを整えれば、優れた力を持つ代表チームの競争力も向上し、アジア女子サッカーをけん引することができる潜在力が大きい国だ」と付け加えた。 鄭氏は「サッカーが持つ力は思ったより大きい」とし、昨年の南北首脳会談と平昌五輪以降、朝鮮半島の平和への期待が高まっており、女子W杯の共同開催が平和に向かう道を開く役割を果たすことができ、2032年の夏季五輪の南北共同開催にも肯定的な影響を与えるだろうと指摘した。
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