政府が製造業再生に向けたビジョンを発表した(コラージュ)=(聯合ニュース)
政府が製造業再生に向けたビジョンを発表した(コラージュ)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は19日、産業構造のスマート化、エコ化、融合・複合化や新産業の育成などにより、2030年までに世界4大製造強国に飛躍することを目指す「製造業ルネサンス(再生)ビジョン・戦略」を発表した。第4次産業革命や環境規制の強化、貿易秩序の再編といった最近の巨大な構造的変化に対応し、これまでの先進国を追う戦略から革新・先導型へ製造業の在り方を変える。 この日発表されたビジョンは、30年まで韓国製造業が進むべき方向を総合的に示したもの。 政府は製造業再生に取り組み製造業の付加価値率を現在の25%水準から先進国レベルの30%に引き上げ、製造業の生産額のうち新産業・新品目が占める割合を16%から30%に高める。これにより、輸出規模ベースで現在は世界6位の韓国製造業を4位以内に押し上げる考えだ。 こうした目標を実現するため▼産業構造の革新▼新産業の育成▼産業エコシステム(生態系)の再編▼投資と革新を後押しする企業家型政府――という四つの推進戦略を提示した。 まず、スマート工場やスマート産業団地の造成を滞りなく進め、人工知能(AI)基盤の産業知能化を本格的に推進する。また、環境に優しい車や船舶、空気産業、エネルギー新産業などの技術開発やインフラ構築を後押しし、これらの市場をリードしていく計画だ。 新産業を新たな主力産業へと育成し、従来の主力産業は革新により変貌させる。特に、システムLSI(大規模集積回路)と未来の車、バイオの3大主要新産業については政府の多額の研究開発(R&D)投資を呼び水として民間の大規模投資を誘発し、半導体メモリーのような主力産業に育てるとしている。 鉄鋼や繊維、化学など現在の主力産業は高付加価値・有望品目中心へと転換を加速させる。有機ELや先端加工機械、2次電池、高付加価値鉄鋼製品、産業用繊維などが高付加価値・有望品目に挙げられる。これらにデジタル設計やデザインを加味して付加価値を高めると政府は説明している。 政府はあわせて、関係官庁や経済団体、主要企業などが参加する「製造業ルネサンス戦略会議」を文在寅(ムン・ジェイン)大統領が主宰し、未来の車など各業種の戦略やビジネス環境の改善、人材育成といった課題を継続的に協議していくことも明らかにした。文大統領が製造業に関する官民の戦略会議を主宰するのは初めてとなる。
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