事故が発生したドナウ川のマルギット橋付近でろうそくをともすブダペスト市民=30日、ブダペスト(聯合ニュース)
事故が発生したドナウ川のマルギット橋付近でろうそくをともすブダペスト市民=30日、ブダペスト(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】ハンガリーの首都ブダペストを流れるドナウ川で29日夜(日本時間30日未明)に韓国人観光客が乗船した遊覧船が沈没した事故を受け、韓国各地の自治体で実施予定だった祭りやイベントの規模を縮小したり、延期したりする動きが広がっている。 中部の大田市は来月1日に開催する「トトジュルフェスティバル」のプログラムのうち、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)パーティーを中止した。 南西部の光州で7月12日に開幕する世界水泳選手権の組織委員会は、31日に仁川市庁で開催予定だったマスコット像の除幕式を取りやめた。 組織委員会は、沈没した遊覧船に仁川市民5人が乗船しており、同市が事故の対応に総力を挙げていることを考慮したと説明した。 ソウル近郊の京畿道安養市も、事故の犠牲者を哀悼するため6月に予定されていた全ての行事を中止、または延期した。 同道・光明市は、6月1日の「光明洞窟有料入場客500万人突破記念行事」を中止し、2日の「KTX光明駅平和マラソン大会」では式前・式後の公演を取りやめることを決めた。 京畿道の関係者は「事故の収拾を優先するため、行事の日程短縮を勧告するか、市・郡の決定に任せるかを検討中だ」と明らかにした。 イベントを予定通り行う自治体も慎重な姿勢だ。釜山市海雲台区は、31日夜に海雲台海水浴場で開かれる海開き式での花火の打ち上げを中止した。中部の世宗市は、同日夜に開かれる「大韓民国海軍護国音楽会」を、特殊効果を使用せずに静かな雰囲気の中で実施。「海の日」に合わせて開催されるこの音楽会には芸能人など約250人が出演する予定だったが、合唱やオーケストラなど一般の公演を中心にプログラムを変更。イベント後のレセプションも中止になった。 同市で来月1日に開かれる「第6回世宗端午祭」は伝統体験行事をメーンに行われる。 南東部の慶尚北道浦項市は、31日から6月2日まで開かれる「浦項国際光祭り」を追悼ムードの中で行う。 開幕式など主要行事で事故の犠牲者に黙とうを捧げるほか、浦項運河では犠牲者を悼んで灯篭流しを行う。 同市の関係者は「祭りを中止にすることも議論したが、国内の外国公館や海外の姉妹都市からの招待者と6カ月以上(前から)訪問日程を調整しており、一部関係者は既に(韓国に)到着して行事の開催を待っている点を考慮した」と説明した。 今回の遊覧船沈没事故を機に、地方自治体は船舶などの安全点検にも乗り出している。各地の遊覧船協会などは、乗客に対して救命胴衣の着用などの案内放送を強化している。 また、人や物資を乗せて運ぶ渡し船や海上ケーブルカーなどを対象に、法規の順守状況や救命胴衣の有無などを重点的にチェックする安全点検を行う。 ソウル漢江事業本部の関係者は「安全に特に注意するよう求める書面を遊覧船業者やレジャー業者など、漢江の水上施設の運営業者に送付する予定だ」と説明した。  
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