韓国の鄭景斗・国防部長官(左)と岩屋毅防衛相
韓国の鄭景斗・国防部長官(左)と岩屋毅防衛相
【ソウル聯合ニュース】5月31日から6月2日までシンガポールで開かれる今年のアジア安全保障会議(シャングリラ会合)は主要国の国防当局トップがそろって出席する予定で、注目が集まっている。韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官も初出席し、日中の国防相らとの会談を調整している。韓日の国防相会談が実現すれば、韓国艦艇と日本の海上自衛隊哨戒機を巡る対立のために冷え込んでいる両国の軍事協力再開などにつながる可能性もある。 アジア安全保障会議は北朝鮮核問題をはじめとするグローバルかつ地域の安保懸案について、幅広い協議が行われる。 会議期間中に開かれる予定の韓米日3カ国による国防相会談では、短距離ミサイルなどを相次いで発射した北朝鮮を巡る問題が焦点になる。鄭長官、米国のシャナハン防長官代行、日本の岩屋毅防衛相は北朝鮮が新たな挑発などで緊張を高めないようにするための状況管理と外交へのサポートに重点を置きながら話し合いを行うとみられる。 鄭長官と岩屋氏の会談が実現すれば、昨年10月以来の対話となる。その場合、人的交流など国防交流・協力の再開が集中的に協議される見通しだ。 今回のアジア安全保障会議には中国の魏鳳和国防相が出席する。中国国防相の出席は2011年以来8年ぶり。韓国としては韓中国防相会談で両国国防相による対話チャンネルを確かなものにし、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備問題が今もくすぶる中国との軍事当局間の交流正常化を進めるとみられる。 今年のアジア安全保障会議は軍事だけでなく経済分野でも激しく対立する米中を中心に各国の思惑が錯綜しそうだ。魏氏の出席については中国が自国の立場を会談や公の場で主張して、米国をけん制する狙いがあると報じられている。 韓国としては韓米日の3カ国、日米両国との協力の枠組みを維持・強化しながら中国の主張を一定程度尊重しなければならないという難しい立場での会議出席となる。
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