連絡事務所から戻り、京畿道・坡州の南北出入事務所で記者団の質問に答える金氏=8日、坡州(聯合ニュース)
連絡事務所から戻り、京畿道・坡州の南北出入事務所で記者団の質問に答える金氏=8日、坡州(聯合ニュース)
【坡州、ソウル(共同取材団)聯合ニュース】韓国の金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一部長官は8日、就任後初めて北朝鮮を訪問し、南北の当局者が常駐し、当局間の協議や民間交流を支援する開城の南北共同連絡事務所を視察した。

 金氏は同日午前、朝鮮半島西側の京義線陸路を利用して北朝鮮入り。連絡事務所で業務報告を受けたほか、韓国側の常駐職員の勤務施設や宿泊先などを視察した後、午後1時ごろ韓国に帰還した。

 連絡事務所では北朝鮮側から臨時所長代理らが金氏を出迎え、帰還する際も臨時所長代理らが見送った。

 統一部は金氏の連絡事務所訪問について、「所属機関の業務現況把握」のためとして、北朝鮮側と協議を行う計画はないとしていた。

 ただ、出迎えた北朝鮮側関係者らと簡単な会話を交わした。金氏は帰還後、記者団に対し、「南北共同宣言の履行を着実に行い、連絡事務所の機能を正常化するよう話した」と説明。北朝鮮側も南北共同宣言の履行に確固たる意思があると積極的に応じたと伝えた。

 連絡事務所の設置は昨年4月の南北首脳会談で署名された「板門店宣言」に盛り込まれ、同年9月に開所した。だが、今年3月に北朝鮮が職員を一時撤収させた後、人員を復帰させたものの、機能は完全に回復していない。北朝鮮側は所長代理と臨時所長代理を交代で事務所に常駐させており、南北所長による毎週金曜日の会議も10週連続で開かれていない。


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