粒子状物質の測定・研究用航空機(科学技術情報通信部提供)=(聯合ニュース)
粒子状物質の測定・研究用航空機(科学技術情報通信部提供)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】微小粒子状物質(PM2.5)などによる大気汚染が深刻になっている韓国で、粒子状物質の移動経路を調べるための航空機が運航される。 科学技術情報通信部などの官庁でつくる大気汚染対処に向けた「汎部処プロジェクト事業団」は20日、ソウルで取り組みの経過を伝える説明会を開き、大気汚染物質の移動や反応、生成過程などを把握するための中型航空機の改造を終えたと明らかにした。国立環境科学院は今月からこの航空機を用いて大気中の粒子状物質を測定する予定だ。 事業団によると、航空機は朝鮮半島西側の黄海上空を飛行しながら粒子状物質の移動経路を追跡する。産業団地が集まる地域の空気の質を調査するのにも使われる。 事業団はあわせて、粒子状物質などの大気汚染物質の生成過程を突き止めるための実験装置「スモッグ・チェンバー」を韓国科学技術研究院内に設置したことも明らかにした。これまでは7立方メートルの小型の装置しかなかったが、27立方メートルの中型装置を新たに設けた。これにより、長期間の粒子状物質の変化を観察できるようになったと科学技術情報通信部は説明している。 同部の文美玉(ムン・ミオク)第1次官は、大気汚染は国民の健康で安全な生活を脅かす問題であり、科学技術的な解決策が必要だと指摘。「科学技術は経済発展だけでなく、生活の質を高める上でも役割を果たすべき。政府も最善を尽くして努力する」と述べた。 同事業団は2017年9月に発足した。科学技術情報通信部、環境部、保健福祉部は事業団に20年までに総額496億ウォン(約49億円)の研究費を投じる予定だ。
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