釜山外国語大韓国語学堂の鄭明淑院長=(聯合ニュース)
釜山外国語大韓国語学堂の鄭明淑院長=(聯合ニュース)
【釜山聯合ニュース】韓流文化の広がりを受け、世界各国で韓国語教育の需要が拡大している。一部の国では中学校で韓国語科目を開設するなど、韓国語を第2外国語として学ぼうとする学生が急増。韓国政府も韓国語教師を各国に派遣して韓国語を普及させ、韓国文化を広める事業を行っている。 このような中、釜山外国語大は2009年から本格的に海外の大学に韓国語教育専攻者を派遣し、オンラインによる韓国語教育を行っている。 同大付属の韓国語教育機関、釜山外国語大韓国語学堂の鄭明淑(チョン・ミョンスク)院長は、韓流ブームにより韓国語教育の需要が増加していると話す一方、海外の大学での韓国語学科設置にまでつながるケースは少ないと指摘し、国家間の経済協力や文化交流拡大の重要性を強調した。 以下は鄭院長との一問一答。――釜山外国語大韓国語学堂はどのような機関か。「外国人留学生や韓国に滞在する外国人、海外で韓国に関心を持った学生が集中的に韓国語の実力を高めるための韓国語教育を行っている。また、韓国語教育課程の開発、韓国語教材の開発、韓国語教師の養成・教育、派遣事業などを担っている」――海外での外国語教育のために行っている事業の内容は。「釜山外国語大の学部・大学院には韓国語教育専攻があり、韓国語文化学部には韓国語教育専攻の教授が多く在籍している。専門性を備えた韓国語教師を養成するシステムを備えており、さまざまな外国語学科と協力して韓国語教師を海外に派遣する事業を行っている。文化体育観光部が支援する世宗学堂を米国、ベトナム、ロシア、ミャンマーなどで運営するほか、海外に韓国語センターを設置して韓国語と韓流文化の普及に寄与している」――政府が韓国語教育・教員派遣事業に釜山外国語大を選んだ理由は。「釜山外国語大が持つ国際協力ネットワークと、体系的な韓国語教育・韓国語教員養成システムのおかげだと考える。18年に初めて請け負った『海外現地学校韓国語教員派遣事業』は国内で韓国語教師を選抜・教育し、派遣した後もオンライン教育システムを通じて持続的に教師の教育を行う点で高い評価を受けた」――韓流ブームと韓国語教育の需要が高まっている国はどこか。「釜山外国語大に韓国語教師の派遣を要請する国や大学は年々増えており、韓流ブームにより韓国語教育の需要は増加傾向を示している。タイ、ベトナム、ネパール、カンボジア、ミャンマーなど東南アジアや、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギスなど中央アジアの国で韓国語の需要が多く、現地の中学・高校に韓国語教師を派遣している。中南米、アラブ圏でも韓国語教育の需要が増加している」 ――韓国語を学ぼうとする現地の雰囲気は。「タイでは11年に中学校の第2外国語の科目に韓国語を採択し、学習者が増えている。18年には全国112校の高校が韓国語科目を開設し、3万人以上が受講した。同年からはタイの大学入学試験の外国語科目に韓国語が加わり、韓国語学習者数は大幅に増加している。ベトナムも韓流の影響と韓国企業の進出により、大学で韓国語を専攻しようという学生が増えている。18年にはハノイ人文社会科学大の韓国語科が大学入試の成績で最高点を記録した」――韓国語を世界に広めるにあたり改善すべき点は。「韓国の歌手やドラマに夢中になって韓国語を選んだ外国人学生が多いが、韓国語の勉強を就職にまでつなげることができず、(海外の大学で)韓国語学科や韓国学科の開設に至らない場合が多い。韓国語教育の需要を持続させるためには国家間の経済協力や文化交流の拡大が必要だ。実際にベトナムでは韓国企業が続々と進出し、韓国語を専攻した学生の就職率が大幅に上がったことにより韓国語教育の需要が保たれている」
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