聯合ニュースのインタビューを受けるエイブラムス司令官=13日、ソウル(聯合ニュース)
聯合ニュースのインタビューを受けるエイブラムス司令官=13日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】在韓米軍のエイブラムス司令官は13日、聯合ニュースのインタビューに対し、「在韓米軍の駐留は(韓米)同盟の決定であり、平和協定とは何ら関係がない」と述べ、朝鮮戦争を実質的に終結させる平和協定が締結された後も在韓米軍は駐留し続けるとの見通しを示した。

 昨年11月に就任したエイブラムス氏が韓国メディアとインタビューを行うのは初めて。

 エイブラムス氏は先月12日(現地時間)、米上院軍事委員会の公聴会で、北朝鮮の核の脅威が解消された後も通常戦力の脅威が解消されない場合、在韓米軍の駐留継続が必要かどうかについて、「当事者全員の間に平和協定が結ばれるまではそうだ」と発言したと報じられた。平和協定が締結されれば、在韓米軍の撤退を検討する余地があるとの意味として受け止められ、波紋を呼んだ。エイブラムス氏は当時の報道は誤って伝わったものだと説明した。

 今月に実施された新たな韓米合同の指揮所演習「19―1同盟」に関しては、「われわれはすべての側面から専門家ではなく、達人のレベルに到達するため演習を行う」として、「合同演習を同盟の強さをアピールし、(対北朝鮮)抑止力を発揮するメッセージの一部分として活用していた」と説明。「だが、少し身を引き、政治的、軍事的、外交的な環境を見なければならない。昨年、北朝鮮を取り巻く外交環境の完全な変化を目にした」と述べた。その上で、「2017年に比べ、朝鮮半島の軍事的な緊張は大きく減少した」とし、朝鮮半島の非核化や平和体制の構築に向けた外交努力を後押しするため、従来の演習を中止し、新たな演習に変更したと説明した。

 合同演習の縮小により、韓米連合防衛態勢が揺らぐ懸念があるとの指摘については、「すべての演習はわれわれの要求水準を満たす」として、「韓米軍事同盟の指導者らはいかなる危機や潜在的な敵対行為にも対応できるよう最善を尽くしている」と強調した。

 韓国と北朝鮮が昨年9月に署名した軍事分野合意書に関しては、「同意し、全面的に支援する」として、「いかなる疑問もない」との認識を示した。

 上半期にも再開される見通しの在韓米軍の駐留経費負担を巡る交渉に関しては、「在韓米軍は韓国が提供する支援に深く感謝している」として、双方が今回も円満に合意できることを期待しているとした。

 エイブラムス氏は在韓米軍司令官のほか、韓米連合軍司令官、国連軍司令官なども兼任している。朝鮮半島有事の作戦統制権を持つ連合軍司令官かつ国連軍司令官として、朝鮮半島の休戦体制を管理する責任も担っている。


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