金与正氏(資料写真)=(聯合ニュース)
金与正氏(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が10日に実施した最高人民会議(国会に相当)の第14期代議員選挙で、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が正式に当選した。朝鮮労働党だけでなく、北朝鮮の「憲法上の最高主権機関」である最高人民会議でも確固たる地位を占めることになった。 北朝鮮の朝鮮中央通信によると、代議員選挙では687人が当選した。代議員は5年ごとに事実上の信任投票で選ばれる。 与正氏は2014年に行われた第13期代議員選挙には出馬しなかったものの、16年と17年に最高人民会議の会議に出席しており、欠員が生じた代議員のポストを引き継いだとの観測が出ていた。 党政治局候補委員で序列が高く、党第1副部長のポストにも就いている与正氏が最高人民会議の代議員を兼任するのは自然なことといえる。与正氏は17年10月に北朝鮮の権力の中核である党政治局候補委員に選出され、この時に党宣伝扇動部副部長から第1副部長に昇進したとされる。金委員長の一挙手一投足を補佐する最側近として、近ごろ金委員長の首脳外交が活発化するのに伴い活動の幅を広げている。 ◇対米外交重視?外務省高官も代議員に 今回の選挙では、昨年からの2回の米朝首脳会談で対米交渉を担った李容浩(リ・ヨンホ)外相と崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官が新たに代議員となった。北朝鮮がそれだけ対米交渉を重視していることの表れと受け止められる。 南北関係と対米交渉を取り仕切る金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長、外交担当の李洙ヨン(リ・スヨン)党副委員長も、第13期に続き第14期も代議員を務める。 かつて北朝鮮の対米外交の主役だった金桂官(キム・ゲグァン)第1外務次官は、最近は対外活動が途絶えていたものの、今回も代議員に名を連ねた。また、南北協議を担う李善権(リ・ソングォン)祖国平和統一委員会委員長らも代議員名簿に含まれた。 一方、金正恩委員長の夫人、李雪主(リ・ソルジュ)氏は代議員にならなかった。「ファーストレディー」以外に公の肩書を持っていないことと関係があるようだ。
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