石炭を掘る北朝鮮の労働者(資料写真)=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
石炭を掘る北朝鮮の労働者(資料写真)=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】2018年に石炭をはじめとする北朝鮮の主要地下資源の生産量が急減し、鉱業成長率が2年連続のマイナスを記録した。北朝鮮の地下資源を研究する韓国シンクタンクの北韓資源研究所が22日までに報告書をまとめた。地下資源の生産量が減少した最大の要因として、中国向け輸出の鈍化による需要減を指摘する。

 同研究所は中国税関当局の統計と独自の調査資料を基に、石炭や鉄鉱石、マグネサイト、銅、亜鉛など北朝鮮の主要地下資源の生産量を推定した。

 石炭生産量は11年の2200万トンから年々増加し16年は3500万トンに上ったが、17年が2000万トン、18年が1500万トンと連続で減少したとみられる。石炭は北朝鮮の対中輸出で最も大きな比重を占める。また、北朝鮮の電力の40%以上を賄う火力発電の主要燃料でもある。

 地下資源の中では石炭に次いで対中輸出が多い鉄鉱石の生産量も、17年の約403万トンから昨年205万トンに急減したと分析された。世界で3番目に埋蔵量が多いマグネサイトの生産量は前年比79%減の3万9000トンと推定される。

 銅と亜鉛はそれぞれ16年に11年以降で最大の生産量を記録した後、2年連続で減少した。銅は16年の6万2000トンから18年は7300万トンまで落ち込み、亜鉛も同期間に26万6000トンから12万5000トンに急減したようだ。

 研究所は、18年の北朝鮮鉱業の成長率が前年比16.3%低下したと推定した。17年の推定6.2%減を上回るマイナス幅だ。

 中国に対する輸出の鈍化が要因に挙げられる。18年の対中輸出額は2億1000万ドル(約230億円)で、01年(1億6000万ドル)以来の低水準だった。

 研究所のチェ・ギョンス所長は「北の産業に鉱業が占める割合は大きいため、生産減少が続く場合、北の経済発展にも大きな困難をもたらすとみられる」と分析した。


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