竹州山城の南門(資料写真)=(聯合ニュース)
竹州山城の南門(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の首都圏には、よく見ると多くの城郭がある。晩秋にトレッキングを兼ねて訪れるのにお勧めの城郭を紹介したい。◇安城の竹州山城 京畿道安城市の竹州山城は三国時代に築かれた城だ。築城以降、一度も敵の侵入を許したことがなかったといわれる。山城に沿って歩いてみると実りゆく穀物が目に入り、深まる秋の情趣を味わうことができる。山城の付近には七長寺、奉業寺址(寺跡)など安城・竹山地域の高麗仏教文化遺産がある。◇烏山の禿山城 京畿道烏山市を代表する史跡の禿山城は、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)の際に権慄将軍が白米で馬を洗う、いわゆる「洗馬兵法」の知恵で日本の軍を退けた記録が残っている。城内には水がないと考えた敵を欺くため、権慄将軍は山の上で白米を馬にかけ、水が豊富にあるように見せかけて日本軍を退却させたといわれる。その歴史的・学術的価値を認められ、国家指定文化財史跡第140号に指定されている。禿山城に上ると、晩秋の紅葉と都市の風景を楽しむことができる。◇驪州の婆娑城 京畿道驪州市の婆娑城は三国時代の石城で、新羅が築城したのか、あるいは百済なのかははっきり分かっていない。学界では新羅が使用していた城と推定している。婆娑城は周囲935メートルで漢江の中流沿いにあり、周辺に高い山がないため遠くまで見渡せる。ここから車で5分ほどの塘南里島には、ソバ畑とピンク色のコスモス畑が広がっている。◇金浦の文殊山城 京畿道金浦市の文殊山城は同市で一番高い文殊山を取り囲む山城で、朝鮮王朝の粛宗の時代に築城された。1866年にフランス軍との激戦地となった文殊山城で指揮所の役割を担った「将台」がこのほど復元され、再び注目を集めている。将台は文殊山の東側の頂上にある。ここからはソウルや黄海、仁川・江華島、京畿道の坡州と金浦を一目で見渡すことができ、ソウルの漢陽都城へ向かう海路における防衛基地としての役割を果たした。特に夕日が美しく、多くのカメラマンが足を運ぶ名所にもなっている。◇坡州の徳津山城 京畿道坡州市の徳津山城は、高句麗が5世紀に南へ進出する過程で臨津江沿いに築いた山城とされている。今年1月に史跡第537号に指定された。三国時代から統一新羅時代、朝鮮王朝時代に至るさまざまな時期の築城技術を確認でき、歴史的価値が高いという。外城と内城で構成され、外城は土で、内城は石で築かれた。◇利川の雪峰山城 京畿道利川市の史跡第41号、雪峰山城は漢城都邑期(紀元前18~紀元後475年)に百済が築いた山城とされている。雪峰山の頂上から北東側に続くこの山城は、百済の城郭や貯水池にみられる敷葉工法が山城の築造にも用いられたことを示している。敷葉工法とは植物の枝や葉を敷きつめて地盤を固め、堤防や城壁を丈夫なものにする技術だ。◇河南の二聖山城 京畿道河南市の二聖山城は553年ごろに新羅が漢江流域を占領した後、築城したとみられていた。だが最近、高句麗もそれ以前から一時この地域を占領していたことを示す木簡などが出土し、学界の関心を集めた。それだけ首都圏を巡り激しい角逐があったことを伝える例といえる。二聖という名前の由来はよく分かっていない。
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