演説する文大統領=1日、ソウル(聯合ニュース)
演説する文大統領=1日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1日、国会で2019年度(1~12月)予算案に関する施政方針演説を行い、不平等・不公正が韓国社会の連帯を損ない、持続可能な発展を妨げているとの見方を示した。

 

 文大統領は「韓国経済が成し遂げた外形的な成果と規模にもかかわらず、多くの市民の暮らしは依然として苦しいのが現実だ。成長に重きを置いている間に二極化が深刻になったせいで、発展した国の中で経済不平等が最もひどい国になった」と指摘。歴代政権もこの事実を認識して福祉を充実させるなどの努力を傾けてきたが、二極化の加速についていけなかったとし、経済的不平等の格差を減らしてさらに公正で団結した社会になることが持続可能な成長の道だと説いた。

 文大統領は特に、政府の3大経済政策である所得主導成長・革新成長・公正経済に言及し、「新たに経済構造を変えていく過程で小規模商工業者、自営業者、高齢者など大変な方もいるが、『共に豊かに生きよう』という努力と政策基調は続けられなければならない」と強調した。

 このほか、低成長や雇用を伴わない成長、二極化と所得不平等、少子高齢化、産業構造の変化といった構造的問題は短期間での解決が難しい課題で、経済体質と社会構造が根本的に変化し成果が表れるまで時間がかからざるを得ないとしながら、経済不平等を助長する過去の方式に戻ることはできないとの考えを示した。

 文大統領は「公正な機会と正義の結果が保障される国にならなければならない」とし、「包容的社会、包容的成長、包容的繁栄、包容的民主主義に至るまで『排除しない包容』が韓国社会の価値と哲学になる時、われわれは共に豊かに生きられるようになる」と述べた。


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