解任建議案を提出する自由韓国党の議員=31日、ソウル(聯合ニュース)
解任建議案を提出する自由韓国党の議員=31日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の保守系最大野党の自由韓国党は31日、趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官に対する解任建議案を国会に提出した。

 解任建議案は、趙氏が多額の財政負担が発生する南北の鉄道・道路連結事業を独断的に推進しようとしていると批判しながら、「国家や国民に重大な財政負担を負わせる条約、または立法事項に関する条約の締結・批准に対する国会の同意権を明示した憲法に違反する行為だ」と指摘した。

 また、4月の南北首脳会談で署名された板門店宣言の批准同意案が国会でまともに議論されていない中で、同宣言の履行という性格が強い9月の南北首脳会談の平壌共同宣言を国会の同意なしに閣議決定した責任論からも逃れられないとした。

 さらに、先の南北閣僚級会談で韓国に定着した北朝鮮脱出住民(脱北者)記者による取材を認めなかったことを挙げ、「これは脱北者の人権を侵害し、民主主義の根幹である言論の自由を弾圧した明白な憲法違反、民主主義の蹂躙(じゅうりん)だ」と批判した。

 解任建議案の提出に対し、統一部の白泰鉉(ペク・テヒョン)報道官は同日の定例会見で、「特に言うことはない」としながらも「非核化と平和、繁栄の朝鮮半島を実現させるため、皆で力を合わせるべきだ」と述べ、提出を遠回しに批判した。

 解任建議案は国会本会議で在籍議員の過半数が賛成すれば可決されるが、法的拘束力はない。


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