韓国中部・忠清北道清州市の清州芸術の殿堂広場に造成された「直指の森」で同日午後6時から開催された閉幕式では、オーケストラの演奏やハイライト映像の上映、高麗韓服(伝統衣装)ファッションショーなどが行われた。
直指コリア組織委員長を務めた韓凡悳(ハン・ボムドク)清州市長は、「皆が共に楽しんだイベントであり、700年前の直指のように世界の記録の歴史において一つの転換点となる、意義深い時間になった」と述べた。
今回のフェスティバルでは3週間の会期中に41万人が会場を訪れ、直指の歴史的価値を再確認した。
直指文化特区に指定された清州古印刷博物館の周辺に設けられた近現代印刷展示館、金属活字鋳造展示館、興徳寺址、韓国工芸館など多くの空間で展示が行われ、国際フェスティバルにふさわしい規模となった。
また、北朝鮮・開城にある高麗時代の王宮遺跡「満月台」で発見された遺物の特別展を開催し、世界初の金属活字発明国が直指を生んだ高麗だという事実を明確にしたことも意味を持つ。
今月1日に世界印刷博物館協会(IAPM)を公式発足させたことは、今回のフェスティバルの最大の成果に挙げられる。これを機に、清州は記憶遺産と印刷文化の保存など、知識情報の関連活動の中心に立つことになった。
第7回ユネスコ直指賞の授賞式と直指賞2.0ラウンドテーブル(円卓会議)も行われ、記憶文化都市としての国際的な名声を確かなものにした。
今回のフェスティバルは、展示分野でも直指の内面的な価値に注目したとの評価を受けた。
テーマ展「無心の森」では、来場客が直指の33句の文章の前で思索にふけり、直指を編纂(へんさん)した白雲和尚の肖像画と考証により再現した袈裟や僧衣を鑑賞。インドの僧侶、指空が記した「妙徳戒牒」に感嘆した。
「高麗への時間旅行」という企画意図を最大限生かし、当時の市場を再現した「1377高麗市場」や韓服体験など直指が誕生した時代の文化と精神を伝えるための努力も評価された。
市民が参加して行われた「千年大鐘」の鐘つきやヒーリングコンサートなども、今回のフェスティバルを盛り上げた。
一方で会場となった清州芸術の殿堂と古印刷博物館の間が道路で分断され、展示空間が二元化したこと、会期が長く集中度が低下したことなどは改善点として指摘された。
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