朝米は6月にシンガポールで史上初の首脳会談を行った(資料写真)=(聯合ニュース)
朝米は6月にシンガポールで史上初の首脳会談を行った(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】朝米(米朝)が非核化交渉を担うポンペオ米国務長官の4回目の訪朝を調整中とされるなか、北朝鮮の宣伝メディアは23日、朝鮮戦争の終戦宣言の実現と制裁解除を米側に迫った。

 北朝鮮の対韓国宣伝用ウェブサイト「わが民族同士」は同日付の記事で、「終戦宣言の発表で朝米間の軍事的対峙(たいじ)状態が終われば、朝米関係の改善においても新たな前進を期待できるだろう」と訴えた。

 また、「戦争の終息を宣言することは、朝鮮半島はもちろん地域、ひいては世界の平和と安全保障のための最初の工程」だとし、「朝鮮半島における強固な平和体制構築に向けたわれわれの努力に変わりはない」と強調した。

 一方、北朝鮮のインターネットメディア「メアリ」は同日、6月に史上初の朝米首脳会談が行われたにもかかわらず朝米、南北関係が膠着(こうちゃく)状態を抜け出せずにいるのは、米国の対北朝鮮制裁のせいだと非難した。

 米国の北朝鮮に対する制裁と圧力は「不信と対決を招く」とし、「朝米関係の改善と制裁、北南(南北)関係の改善と制裁は絶対に両立し得ず、和解を選んだのなら相手に対して振りかざしていた制裁のこん棒は捨てるべきだ」と迫った。

 核実験場の廃棄やミサイル基地「西海衛星発射場」の解体など、非核化に向けた一連の「自発的」な初期措置を取ったことで米国による制裁が緩和されるという期待に反し、むしろ米国を中心とする国連安全保障理事会の制裁や米国の独自制裁が強化されていることに、強い反発を示した形だ。

 ポンペオ長官の今月中の訪朝が予想されるなか、北朝鮮のこうした報道には朝米対話が再開すれば終戦宣言や制裁解除を議題として取り上げる狙いがあるとみられる。


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