現在、北朝鮮南東部の金剛山で離散家族の再会行事が開かれている。再会行事は2015年10月以来、2年10カ月ぶり=20日、金剛山(聯合ニュース)
現在、北朝鮮南東部の金剛山で離散家族の再会行事が開かれている。再会行事は2015年10月以来、2年10カ月ぶり=20日、金剛山(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部は21日、国会外交統一委員会への懸案報告で、朝鮮戦争などで生き別れになった韓国と北朝鮮の離散家族問題の解決に向け、「次回の赤十字会談などを通じ、全面的な生死確認や故郷訪問、再会の定例化などを北側と本格協議していく」との方針を示した。

 政府はこれまでも機会があるたびに、北朝鮮に再会行事の定例化などを提案してきたが、同意を得られていない。

 離散家族は高齢化が進んでいる。統一部によると、再会行事への参加を申請した韓国の約5万6000人のうち85%が70歳以上だ。そのため現在開催中の再会行事でも、夫婦の再会はなく、親子の再会も7件にとどまる。当事者が他界しており、おい・めいなど3親等以上の親族に会うケースがほとんどだ。

 一方、統一部は9月に開催予定の南北首脳会談について、「朝鮮半島の平和・繁栄を本格推進する契機になるよう準備する」と報告。日程を速やかに確定し、儀典や警護などを話し合う実務協議を進めたい考えだ。

 統一部は北朝鮮・開城工業団地内に設ける南北共同連絡事務所を「開所すれば南北が24時間365日意思疎通する時代が開かれる」と評し、「双方当局者間で常時対話することにより南北関係の制度化水準が一段階高まり、南北関係の状況を安定的に管理する上でも役立つと期待する」と述べた。この連絡事務所を南北の相互代表部へと拡大、発展させていくと報告した。月内を目指す開所式に関しては「共同運営の意味に合致するよう南北が共同で主管する」とし、日程や出席者などの詳細は北朝鮮と協議して確定すると説明した。

 また、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が8月15日の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)の演説で「東アジア鉄道共同体」などの経済共同体を提案したことを受け、統一部は「南北間の協議、国際関係など変化した状況を反映し、朝鮮半島の新経済構想の総合計画(案)を具体化する」とした。北朝鮮の非核化措置や朝米(米朝)関係などを総合的に踏まえるという。 


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