記念式典で演説する文大統領=14日、天安(聯合ニュース)
記念式典で演説する文大統領=14日、天安(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は14日、今年から公式記念日となった「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」の政府主催の式典に出席し、慰安婦問題について、「両国の外交的な解決策で解決される問題だとは考えていない」として、「われわれ自身や日本を含め、全世界が性暴力や女性の人権問題を深く反省し、繰り返さないという確固とした教訓にした時に解決される問題」と強調した。 式典は中部の天安にある国立墓地「望郷の丘」で開かれた。 文大統領は「この問題が韓日間の外交紛争につながらないことを望む」として、「慰安婦問題は両国の歴史問題にとどまらない。戦時の女性性暴力問題であり、人類普遍的な女性人権の問題」と指摘。「この問題に対する社会の関心や連帯が大きくなり、アジアの他国の被害者にも勇気を与えた」とし、「国際社会での議論も大きく進展させた。国連のあらゆる人権機関や世界の多くの国でほぼ毎年、慰安婦問題の解決を求める決議や勧告が行われている」と説明した。 また、「被害者のおばあさんたちも自身の名誉回復の要求にとどまらず、基金を通じて戦時性暴力の被害者を支援している」として、「自身の苦痛や痛みを昇華させ、人権や平和を実践している」と紹介。「われわれは傷の痛みを超え、世界の女性人権や平和の価値を実践しなければならない」と呼びかけた上で、「真実から目をそらした歴史を正し、正義を実現することがわれわれがやるべきこと」と強調した。 15日に光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)を迎えることにも触れ、「高齢となった被害者には依然として『光復』は訪れていない」として、「慰安婦問題はおばあさんたちの尊厳や名誉を回復し、心の傷が癒やされてはじめて解決できる」と力説した。 その上で、「政府は被害者との継続的な意思疎通に誠意を尽くす。被害者中心の問題解決という国際社会の人権規範に従い、おばあさんたちを問題解決の主体として尊重する」と表明。「名誉や尊厳回復のための記念事業も最善を尽くして推進する」として、「まだ道のりは遠い。(慰安婦問題関連)記録の発掘から保存や拡散、研究支援、教育に至るまで体系的かつ積極的な努力を傾け、歴史的な責務を果たす」と述べた。
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