辛東主氏(左)と辛東彬氏(資料写真)=(聯合ニュース)
辛東主氏(左)と辛東彬氏(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】ロッテグループ創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)氏の長男、辛東主(シン・ドンジュ、日本名:重光宏之)元ロッテホールディングス(HD、本社・東京)副会長と次男の辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)韓国ロッテグループ会長が再び経営権を巡り対決する。 ロッテHDは今月末の定時株主総会で、東彬氏と佃孝之ロッテHD社長の取締役解任と東主氏の取締役選任議案を諮る。いずれも東主氏が提出した株主提案だ。株主総会は29日または30日にロッテHD本社で開かれるとみられる。 2015年7月に経営権争いが表面化してから東主氏と東彬氏がロッテHDの株主総会で対決するのは5回目となる。過去4回の対決では東彬氏が勝利し、経営権を維持してきた。 しかし、今回の株主総会は初めて東彬氏の不在中に開かれ、東主氏の経営権奪還の試みがどのように展開されるか注目される。 東彬氏は朴槿恵(パク・クネ)前大統領とその友人への贈賄罪に問われ、今年2月の一審判決で懲役2年6カ月の実刑判決を言い渡された。その後、ロッテHDの代表取締役を辞任したが取締役としてはとどまっている。 東主氏は実刑判決を受けた東彬氏が取締役にとどまる資格がないとしながら、自身を取締役に選任するよう取締役陣を説得しているという。今回の株主総会はこれまでとは異なり自身に有利な状況だと判断しているようだ。 東主氏側の関係者は聯合ニュースに取材に対し「日本企業は犯罪行為に対して厳格だ。(東彬氏が)日本人だったら取締役の資格を維持できないのが現地の慣例だ」と述べ、東彬氏解任の正当性を主張した。 韓国ロッテグループは、ロッテHD内部の東彬氏に友好的な雰囲気に大きな変化はないとみている。しかし、東彬氏不在の状態で株主総会が開かれることについて懸念を示している。 東彬氏は過去4回の株主総会のたびに1週間から10日間ほど日本に滞在しながらロッテHDの大株主や取締役陣と会って自身の経営力や意志を強調し、疑惑があれば積極的に解消してきた。先ごろ裁判所に保釈を申請したのも株主総会での経営権防御が最大の理由であるとされる。 東彬氏の影響下にある韓国ロッテグループの役員らはロッテHDの取締役陣に対し東彬氏への変わらぬ支持を訴えているという。 同グループ関係者は「根本的にロッテHD取締役会の雰囲気に大きな変化はなさそうだが、辛会長が株主総会を欠席するのは今回が初めてという部分は心配だ」と話している。
Copyright 2018(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0