14日に板門店で開かれた南北将官級軍事会談の様子(国防部提供)=(聯合ニュース)
14日に板門店で開かれた南北将官級軍事会談の様子(国防部提供)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国と北朝鮮の軍事当局が、軍事境界線(MDL)付近に配備された北朝鮮の長距離砲の撤去問題について協議を始めたことが17日、分かった。複数の政府筋が明らかにした。 14日に板門店の北朝鮮側施設「統一閣」で開かれた南北将官級軍事会談で、同問題が議題として取り上げられた。 韓国側は、4月末の南北首脳会談で署名された「板門店宣言」に盛り込まれた軍事分野の合意内容の履行に向けた案の一つとして、北朝鮮の長距離砲をMDLから30~40キロ後方に移すことを北朝鮮側に提案したという。 韓国の首都圏を射程に収める強力な通常兵器に挙げられる北朝鮮の長距離砲を後方地域に移せば、朝鮮半島の緊張緩和と信頼構築に画期的な転換点になると評価される。 政府筋は「朝米(米朝)間で北の非核化問題に関する協議が続いている状況を踏まえ、韓国側は北側に実質的な脅威を除去し画期的な軍事的緊張緩和措置を設けるべきだとの立場を伝えた。板門店宣言を積極的に履行するためには首都圏を脅かす長距離砲の後方地域への移動が必ず実現しなければならないという案を提示したと承知している」と述べた。 MDLに近い北朝鮮側地域には1000門余りの砲が配備されている。このうち射程54キロの170ミリ自走砲と射程60キロの240ミリロケット砲を合わせ約330門が韓国の首都圏を狙っていると、韓国軍当局は分析している。 北朝鮮側は韓国側が提示した案に対する立場を表明したとされる。「相互主義」を掲げ、韓国軍と在韓米軍も同一の措置を取るべきだとしながらも韓国側の提案に拒否感を示さなかったという。 政府筋は「南北軍事当局が北の長距離砲の撤去問題を軍事会談の議題として取り上げ始めたことに大きな意味がある。今後の会談でこの問題について協議を続けることで双方が一致したようだ」と話した。 韓国軍関係者は会談の議題を全て公開できないとしながらも「板門店宣言の履行に向け戦争の脅威を実質的に取り除く問題を協議した。今後、前向きな協議が行われるだろう」との見通しを示した。
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