歩道から強制撤去され、トラックに積み込まれた像=31日、釜山(聯合ニュース)
歩道から強制撤去され、トラックに積み込まれた像=31日、釜山(聯合ニュース)
【釜山聯合ニュース】韓国の市民団体が、日本による植民地時代に朝鮮半島から強制徴用された労働者を象徴する像を南部・釜山の日本総領事館前に設置しようとして阻止され、近くの歩道に置いたままにしていた問題で、歩道を管轄する釜山市東区は31日午後、この像を強制撤去した。

 東区と釜山市の職員らは待機させていたフォークリフトで警察が取り囲む像をトラックに載せ、同市内にある「国立日帝強制動員歴史館」に運んだ。この際、市民団体のメンバーら100人ほどが撤去を阻止しようとし、警官隊との間でもみ合いが起きた。像は同歴史館に一時的に保管される予定だ。

 市民団体の強制徴用労働者像建立特別委員会は当初、メーデーだった今月1日、像を総領事館前に設置された旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像の隣に置こうとしていた。だが、外交公館の保護の観点から総領事館前への設置は不適切だとする韓国政府の方針を受けた警察に阻止された。

 像は団体側が総領事館前に奇襲的に運び込もうとして警察に制止された4月30日夜以降、少女像から40メートルほど離れた歩道に置かれたままになっていた。団体側が自主的に撤去しなかったため、東区が予告の上で強制撤去を実施した。31日午前には日帝強制動員歴史館への設置を促す政府側と団体側が像の撤去を巡り話し合ったが、折り合えなかった。


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