首脳会談の生中継を見つめる市民ら=27日、ソウル(聯合ニュース)
首脳会談の生中継を見つめる市民ら=27日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】「会ったね、会ったよ!」――。軍事境界線がある板門店で南北首脳会談が開かれた27日、ソウル市庁前広場に設置された会談の様子を生中継する大型スクリーンの前には市民が集まり、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が午前9時半ごろ初対面を果たすと歓声と拍手が湧き起こった。ソウル市の公務員や出勤途中の市民、付近に勤める会社員たちは、歴史的瞬間を見逃すまいとスクリーンをじっと見つめていた。 北朝鮮で生まれ、幼くして故郷を離れてソウルへ来たという70代の女性は、信じられないというように拍手を繰り返しながら「うれしすぎて言葉にならない。私たち民族が核戦争の脅威から逃れられるのでは。遠くない未来に列車で故郷の地を踏めるかもしれない」と感激の面持ちで語った。 また、市内に住む50代の女性は「南北首脳が会えてとてもうれしい。意味のある結果が出ればいい」と期待を示した。 ソウル市庁内でも、職員らがしばらく仕事の手を止めてオフィスのテレビで歴史的な対面を見守った。ある職員は「首脳2人の表情を見ると、平和が意外に早く訪れるかもしれないと希望を感じた。両首脳が握手したときは胸がいっぱいになった」と話した。 ソウル市は市庁前広場に南北首脳会談を記念するオブジェや展示物を設置している。2000年と07年の南北首脳会談を約50点の写真や文書で振り返る記録展を行っているほか、朝鮮半島平和への願いや南北首脳へのメッセージを書いて朝鮮半島の形の大型ボードに貼るイベントも実施。市民らは「手を取り合い、壁を越えて子孫に平和を」「統一へ、あしたへ、未来へ」など、それぞれの平和への思いを記した。
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