退廷する李在鎔被告=27日、ソウル(聯合ニュース)
退廷する李在鎔被告=27日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国・朴槿恵(パク・クネ)前政権で起こった国政介入事件で朴前大統領と長年の知人、崔順実(チェ・スンシル)被告への贈賄罪などに問われ、一審で懲役5年の実刑判決を言い渡されたサムスングループ経営トップのサムスン電子副会長、李在鎔(イ・ジェヨン)被告らの控訴審が27日、結審し、検察は懲役12年を求刑した。 事件を捜査した朴英洙(パク・ヨンス)特別検察官は公判で「この事件は経営権の継承を対価に大統領とその側近に賄賂を送った政経癒着事件の典型」と指摘した。 また「大統領との不正な取引により(グループ会社の)合併を成功させて得ることになった李被告のサムスングループにおける支配力と経済的利益は、賄賂の対価にほかならない」とし、「今回の犯罪は国内最大の超一流企業サムスンにとって消すことができない汚点になるだろう」と主張した。  李被告側の弁護人は最終弁論で「被告人は国政介入事件の被害者であり、本体や主犯でない」とし、「特別検察官チームの誤った認識がこの事件の実体を深刻に歪曲(わいきょく)している」と批判した。  李被告も「財産、(株式の)持ち分、地位に対する欲のようなものは毛頭なかった。サムスンを熱心に経営し、世界の超一流企業のリーダーとして認められるのが夢だった」とし、「大統領が助けてくれれば成功すると考えるほど愚かでなかった」と無罪を主張した。 判決公判は来年2月5日午後に行われる。 検察はサムスングループ元未来戦略室室長の崔志成(チェ・ジソン)被告、元未来戦略室次長の張忠基(チャン・チュンギ)被告、サムスン電子元社長の朴商鎮(パク・サンジン)被告にはそれぞれ懲役10年、サムスン電子元専務の黄晟洙(ファン・ソンス)被告には懲役7年を求刑した。 起訴状によると、李被告やサムスングループの経営陣は、李被告の父、李健熙(イ・ゴンヒ)会長からの経営権継承のため大統領だった朴被告に便宜供与を求め、朴被告と崔被告に対し、崔被告が事実上支配していたとされる財団の設立資金や崔被告の娘の乗馬競技への支援などとして、約束分を含めて433億ウォン(約44億円)の賄賂を贈った。李被告はほかに、グループの金を横領した罪や国会で偽証した罪などにも問われている。 李被告は8月の一審判決で起訴された五つの罪の全てを有罪と判断され、懲役5年(求刑懲役12年)が言い渡された。判決を不服とし控訴した。
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